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214号(2019年3月号)今、こんな仕事をしています

商工会議所が推進する民間主導のまちづくり~フラノマルシェ~


現在、担当している仕事で、まちづくり会社を設立し、拠点施設の整備から運営まで、商工会議所が中心となって民間主導のまちづくりをスタートさせようと取り組んでいる地域のお手伝いをしています。

 現在、担当している仕事で、まちづくり会社を設立し、拠点施設の整備から運営まで、商工会議所が中心となって民間主導のまちづくりをスタートさせようと取り組んでいる地域のお手伝いをしています。
 今回は、この一環で視察したフラノマルシェをご紹介します。
 富良野市は、北海道の中心に位置する人口約2万人の都市です。中心市街地のコミュニティの中心でもあったセンター病院の移転・跡地活用問題をきっかけに2003年に「ふらのまちづくり株式会社」が設立され、フラノマルシェ(2010年)とフラノマルシェ2(2015年)、商業・共同住宅・医療・福祉等が集積するネーブルタウンの整備など、滞留拠点整備によるまちなか回遊の促進に取り組んでいます。
 フラノマルシェは、富良野の食をテーマとした複合商業施設です。食材は高くても地元産にこだわり、フードコーディネーターによるブラッシュアップ等も図られ、年間120万人が訪れる新たな拠点となっています。一方、マルシェだけが賑わうことを避けるため店舗はテイクアウトのみとし、商店街と連携したまちなか回遊が図られています。フラノマルシェ2では、小規模店舗で売上マージンも低くすることで、若い人が起業できる環境づくりにも取り組んでいます。

フラノマルシェ2の店内

フラノマルシェ2の店内

 ここで得られた利益は、まちづくりに再投資されており、ネーブルタウン整備のほか、2018年には空き店舗ビルを再生し、観光インフォメーションや農村レストラン、ドミトリーと個室の簡易宿泊施設が入居するコンシェルジュフラノをオープンさせるなど、ふらのまちづくり会社を中心とした民間主導の自立したまちづくりが行われています。
 フラノマルシェでは、地元食材や特産物など2000もの魅力を改めてリサーチし、活かせる食材を厳選、地元の方々にも親しんでもらえる商品と空間づくりに努めたとのこと。地域づくりには地元を見つめ直し、埋もれている魅力を発掘、磨くことの大切さを改めて感じました。

地域再生デザイングループ/木下博貴

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