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253号(2026年3月号)特集持続可能な社会への、一歩

天下茶屋駅周辺まちづくりに取り組んでいます ― 第三期西成特区構想の推進へ ―


 大阪市西成区。天王寺や新今宮にも近接する利便性、下町の良さや人の温かさが息づく魅力的な街ですが、一方でネガティブなイメージが先行しがちでもあります。この間「西成特区構想」により徹底した環境改善や教育・子育てへの重点投資を官民連携で進めており、昨今はインバウンド観光の急増や外国人の居住の増加で、まちの様相も劇的に変わりました。そんな中、天下茶屋駅周辺を区の未来のイメージを先導する街として位置づけ、まちづくりを進めていく取り組みがスタートし、当社がお手伝いをしています。


 大阪市西成区。天王寺や新今宮にも近接する利便性、下町の良さや人の温かさが息づく魅力的な街ですが、一方でネガティブなイメージが先行しがちでもあります。この間「西成特区構想」により徹底した環境改善や教育・子育てへの重点投資を官民連携で進めており、昨今はインバウンド観光の急増や外国人の居住の増加で、まちの様相も劇的に変わりました。そんな中、天下茶屋駅周辺を区の未来のイメージを先導する街として位置づけ、まちづくりを進めていく取り組みがスタートし、当社がお手伝いをしています。
 天下茶屋駅は南海電鉄・大阪メトロ堺筋線の乗り入れる駅で、1日の乗降客数が15万人以上と沿線でも屈指の数を誇ります。近傍にも多数の駅があり、飲食店や商業施設などが集積、常に賑わいがあります。一方で、暮らし・環境に目を向けると、密集した住宅地が面的に広がっており、老朽化した空き家なども散見、特区民泊への転用も多く、子育て層の定着が進まない、分譲マンションなどの受け皿となる住宅供給も進まないといったまちの更新の課題があります。若年層は急増しているものの、およそ半数が外国人とのデータもあり、共存共栄を図りつつも多文化共生の課題もあります。子育てをはじめ厚い支援のネットワークが構築されているものの、まちの魅力をどう訴求し、イメージアップから定着へ図っていくか、シビックプライドを醸成していくか。など、複雑な課題が絡み合っている状況です。
 令和5年度から、まちの課題の可視化を図るべく、様々なデータ分析、リサーチや類似都市・エリアのヒアリングを実施、令和6年度はソフト事業・ハード事業をどう組み合わせて展開するか、シナリオの検討を行いつつ、先行してソフト事業への足掛かりとなるまちのキーパーソンへのヒアリング、ワークショップを開催し、まちづくりの兆しづくりをうかがってきました。そして、令和7年度から、本格的にソフト事業からのエリアブランディングを進めるべく、地域やキーマンの皆さんとの推進のテーブル・組織づくりや、エリアの未来の可視化に取り組んでいます。雑誌社ともタイアップして「食」の魅力を戦略的に発信するため「おいしい!天下茶屋」を発行。11月には実行委員会によるトライアル「てんがちゃーん!」を開催。濃いキャラの「ひと」に着目したトレーディングカードを開発し、遊びながらまちの人と仲良くなれる仕掛けは、参加者や店舗の方からも大好評でした。この検証・経験を生かして、次のステップを議論中です。

天下茶屋の「ひと」に着目したトレーディングカード

天下茶屋の「ひと」に着目したトレーディングカード


 天下茶屋駅前は、乗換駅、終着駅といったイメージしかない、という方が大半かもしれませんが、私は、来れば来るほど、人と繋がれば繋がるほど「沼る」街だなと感じています。この街を愛する方たちとのネットワークを原動力として、ポテンシャルを持続的に生かしていける方策を、構築していければと思っています。

 

社会実験「てんがちゃーん!」開催の様子

社会実験「てんがちゃーん!」開催の様子

社会実験「てんがちゃーん!」開催の様子

社会実験「てんがちゃーん!」開催の様子

都市再生・マネジメントグループ 絹原 一寛

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