レターズアルパック
Letters arpak「さつまいも畑」からはじまるグッドサークル
みなさんは子どもの頃に芋掘り体験をされましたか?土を掘る作業は、宝探しのようなワクワク感があるため、大人になっても思い出として残りやすいのだと思います。
みなさんは子どもの頃に芋掘り体験をされましたか?土を掘る作業は、宝探しのようなワクワク感があるため、大人になっても思い出として残りやすいのだと思います。
そんなさつまいも堀りは、地域の子どもたちが体験できるように、地元の農業者や団体等が中心となり、農業・農村の多面的機能を維持する取組として行われていることが少なくありません。受け入れにあたっては、事前に芋づるを切り、土を少し柔らかくする作業、芋づるの廃棄、安全面への配慮などがあり、なかなか大変です。
大阪府農空間保全地域協議会(事務局:大阪府土地改良事業団体連合会)では、将来にわたって府内の農空間の保全が継続・発展できるよう、大阪・関西万博の共創チャレンジに昨年度登録し、企業等と連携した新しい取組や価値創造に向けて模索しています。その1つとして、「いも掘り × 天王寺動物園」の共創企画に取り組むことになりました。
モデル地域は、高槻市にある三箇牧地区農空間保全協議会。高槻市立三箇牧小学校の1・2年生を対象に、さつまいの植付けと収穫体験を実施しています。今回の共創企画では、さつまいも畑で発生する〝芋づる〟を天王寺動物園の動物のごはんとして提供するとともに、動物園で生成された堆肥の活用を図り、「食や循環などの学び」につなげることをめざすものです。
10月下旬、小学校での芋ほり体験と合わせて、天王寺動物園の飼育員さんから動物のごはんや糞について標本とともにお話いただき、芋づるが動物のごはんになること、動物がいることで植物も育つことなど、生き物と食べ物のつながりをクイズ形式で学びました。初めて知る動物の生態に、子どもたちからは多くの質問があり盛り上がりました。
はたして、芋づるはどんな動物が食べたのか、運搬後は何日間まで保管できたか、子どもたちの学びにつながりそうかなどなど、今回の試行実証を踏まえて、持続可能な取組になるようチャレンジ中です(大阪・関西万博での発表を予定しています)。
地域産業イノベーショングループ 武藤健司
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