レターズアルパック

Letters arpak
246号(2024年7月号)特集「盛夏満腹」

夏は満腹の季節


満腹の記憶を思い起こしてみると、夏のものが多いような気がします。夏は旅行によい季節で、旅行とまでいかずとも外に向かって動き出す季節だと思います。

 満腹の記憶を思い起こしてみると、夏のものが多いような気がします。夏は旅行によい季節で、旅行とまでいかずとも外に向かって動き出す季節だと思います。私にとって満腹というのは、その過程も含めて満ち足りること、例えば初めて青春18きっぷを使って1日中列車に乗り続けた日にわずかな接続の時間を使って駅そばをすすった体験であり、ママチャリで琵琶湖を一周したときに湖北の飲食店空白地帯を抜けてようやく見つけた近江ちゃんぽんの店で腹を満たした体験なのですが、その多くが夏を活かして飛び出した旅の記憶の一部として思い出されます。
 旅先で見知らぬ料理、見知らぬ食材に出くわすことは、見知らぬ場所にひとりどことなくそぞろな気分とあいまって、格別の満腹体験を与えてくれます。いつどこに転がっているかわからないこのような体験を逃さないよう、旅先では常にコンディションを整える、極力一つのところで食事をとりすぎない、土地の名産や旬の情報を常に頭に入れておく、急な発見に対応できるよう時間に余裕を持って動く等を心がけています。
 最近では、昨年夏の勢いを活かして初の海外旅行として釜山に一人旅に行きました。韓国では「ご飯食べた?」というあいさつがあったり、おいしい店なら必ずチェーンになるからチェーンになってない店にはいかない方がいい、という言葉があるほど食に貪欲です。実際に海外に行かずとも、新しい言語を学んでその言語圏で語られる食文化等についての見聞を得ることは、ある種の満腹体験を感じさせてくれるため、コロナ禍以前から韓国語を学習していました。今はアラビア語を学習しています。

初の海外旅行で行った韓国・釜山で初の食事となったカルグクス。間違えて8000ウォンのところ800ウォンを支払い怪訝な顔をされた。

初の海外旅行で行った韓国・釜山で初の食事となったカルグクス。間違えて8000ウォンのところ800ウォンを支払い怪訝な顔をされた。


 働き始めてから落ちた運動量を戻して体力を、新しい言語を学習し続けて学習体力を、残りの人生でもできるだけ多くの満腹体験との出会いを求めて冒険できるよう維持していきたいと思っています。

サスティナビリティマネジメントグループ 佐土井達也

246号(2024年7月号)の他記事

バックナンバーをみる

タグで検索

ページトップへ