レターズアルパック
Letters arpak245号(2024年5月号)きんきょう&イベントのお知らせ
龍安寺・石庭を観る
スケッチの整理をしています。アルパック・アーカイブ・プロジェクトの一環のつもりです。B5版スケッチブックの約700点をファイル34冊に分類・整理しました。そもそも、何のためのスケッチなのでしょう?
スケッチの整理をしています。アルパック・アーカイブ・プロジェクトの一環のつもりです。
B5版スケッチブックの約700点をファイル34冊に分類・整理しました。そもそも、何のためのスケッチなのでしょう?
都市づくりはまず「観察」することからはじまります。方法は、カズを数える、カタチを観る。ですから「絵」のようですが、スケッチの性格は、画家が描く「絵画」ではなく「記録」です。
ところがこの「記録」にひとつ問題が見つかりました。1952年5月8日の「絵」です。龍安寺石庭です。72年前、21歳でした。皆さんもご覧になられたと思います。昨今はインバウンドのお客さんに人気です。この「絵」は方丈に座って描いています。軒裏と縁板の間隔、その間の油塀と白砂。このプロポーションこそが見どころなのです。
今、重要文化財である方丈には入れませんのでこの「絵」は描けません。縁に腰かけてご覧になるのも結構ですが、それで観たつもりになってはいけませんね。
名誉会長 三輪泰司
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