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244号(2024年3月号)特集「環」

日常に広がる「環」


「環」という言葉は、私たちに様々なイメージを与えます。その中でも、結びつきや繋がりを連想する方も多いのではないでしょうか。今回はそんな「環」について最近感じたことを紹介します。

 「環」という言葉は、私たちに様々なイメージを与えます。その中でも、結びつきや繋がりを連想する方も多いのではないでしょうか。今回はそんな「環」について最近感じたことを紹介します。
 さて、まず、皆さんは「世間は広いようで狭い」と感じたことがどれだけあるでしょうか。私は最近、大学のラグビー部の友人の結婚式に参加したのですが、その友人の奥さんは私の大学の建築学科の後輩でした。一見、どこにでもあるような話ですが、そもそも二人は大学キャンパスが別で、大学時代に接点はなく、社会人になって偶然出会い、意気投合し、結婚したのです。そのため私にとっては、「世間は広いようで狭い」と感じた瞬間でした。他にも、引越しの物件探しを担当してくださった不動産会社の方と同郷でお互いに知り合いだったということもありました。このような出来事が1ヶ月間に立て続けに起こったので、「私たちの日常には様々なつながりがあふれていて、それが思わぬところでつながるな」と驚きつつ、変な怖さもあったものです(笑)。ただ、これまでのつながりの環と新たなつながりの環が結びつくというのは私にとっては面白い瞬間でもありました。
 また、つながりというのは「人と人」だけではなく、「人と場所」というものもあると思います。私自身、福岡で青春時代を過ごしましたが、生まれは名古屋、大学時代も名古屋、また来年度からの仕事場も名古屋と名古屋と切っても切れないつながりがあります。そのためか、名古屋を訪れると不思議と落ち着きます。人にあるふるさと精神に近いものかもしれませんが、それほど、「人と場所」のつながりは大事なものに感じます。これから業務でたくさんの地域を訪れ、様々な視点から提案をしていくことになると思いますが、一つ重要な視点なのかなとも考えたりもします。
 このように人や場所との結びつきが、私たちの日常を豊かにし、思いもよらない瞬間でつながりを感じさせてくれます。これからも、さまざまなつながりを大切にし、名古屋に異動しても新たな環を見つけていきたいと思います。

建築プランニング・デザイングループ 石橋昂大

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