レターズアルパック

Letters arpak
   
243号(2024年1月号)今、こんな仕事をしています

オープンイノベーションを促すコミュニティの要素・要件とは?


近年「地域一体型オープンファクトリー」など、業種業態は異なれど共通の目的・理念を持ったメンバーで構成されたコミュニティが、社会に与える影響に注目が集まっています。

 近年「地域一体型オープンファクトリー」など、業種業態は異なれど共通の目的・理念を持ったメンバーで構成されたコミュニティが、社会に与える影響に注目が集まっています。
 このコミュニティは既存の業種や商習慣の枠組みにとらわれず、何らかの「地域課題やテーマ」に着目し、それに取り組もうとする人とそれを支援・理解する人たちによって構成されています。それは従来のような同種同業が契約書でつながるのではなく、異種異業が共創の概念でつながるからこそ、多様な人材が集まり、自由な連携が生まれ、「オープンイノベーション」を促す土壌が育まれるようです。
 近畿経済産業局では、そんな「地域の特性・個性を活かした『Social Good』なオープンイノベーションを生み出すコミュニティ」を「Local X Lab.」と位置づけ、この取り組みをさらに加速させるために各地のコミュニティ・キーパーソンによる公開討論会を全国各地で計8回開催。うまく機能しているコミュニティが持つ要素・要件や、イノベーションを巻き起こすメカニズムについて検討し、次代の産業クラスター政策につなげようとしています。地域産業イノベーショングループでは、この公開討論会「Local Xフォーラム」の事務局と、そこからエッセンスを抽出してまとめ上げる業務を支援しています。
 8月27日福井を皮切りに、大阪・八尾、香川・東かがわ、群馬・桐生、岩手・遠野、大阪・梅田、東京・渋谷で既にLocal Xフォーラムを開催し、残るは2024年1月15日の山形・新庄のみとなりました。人を巻き込み、コミュニティを育て、社会のうねりとしてきた名だたるキーパーソンによる公開討論はさながらジャズのセッションのようで、即興でありながら自然と共鳴し、新たな発見や気づき、学びに富んでいて、業務ということを忘れてしまうほどです。
 私見ですが、イノベーションが生まれる土壌づくりに欠かせない要素・要件は社内組織にも通じると思いますので、今回の業務で抽出された要素は社内風土づくりにお悩みの方にも大きなヒントになろうかと思います。今年度末に業務が滞りなく遂行できましたら、また皆様にもご報告できればと思っています。

企画政策推進室 倉見祐子

243号(2024年1月号)の他記事

バックナンバーをみる

タグで検索

ページトップへ