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241号(2023年9月号)特集「自転車」

サイクルイベントが現代アート作品


 今回のテーマの自転車について、私自身自転車に特に思い入れや思い出がありませんので、「TOUR DE TSUMARI/ツールド妻有(以下「ツールド妻有)」」という現代アートの祭典「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(以下「大地の芸術祭」)」のサイクリングイベントを紹介させて頂きます。

 今回のテーマの自転車について、私自身自転車に特に思い入れや思い出がありませんので、「TOUR DE TSUMARI/ツールド妻有(以下「ツールド妻有)」」という現代アートの祭典「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ(以下「大地の芸術祭」)」のサイクリングイベントを紹介させて頂きます。
 まず、「大地の芸術祭」とは新潟県越後妻地域(十日町市、津南町)で開催される世界最大級の国際芸術祭であり、日本中で開催されている地域芸術祭のパイオニアです。アートを道しるべに里山を巡る旅は、アートによる地域づくりの先進事例として注目を集めています。2000年から3年に一度開催されており、2022年に8回目(2021年開催予定であったがコロナ禍において1年延期)を開催しました。本芸術祭は広大な敷地の中に300点以上の作品設置や会期中、様々なイベントが開催されます。
 今回ご紹介する「ツールド妻有」は、建築家伊藤嘉朗氏が 2006 年に企画・発案したサイクリングイベントで美しい里山の風景やアート作品、建築作品などを楽しみながら自転車で巡るアートツアーです。最大で走行距離120キロメートルを走るコース。タイムトライアルではないため、風景や地元の人たちのもてなしを楽しむことができるイベントです。そして、今回ご紹介する本イベントの特筆すべき点は、

(1)サイクリングイベントであり、現代アート作品であること
(2)移動そのものが作品のテーマであること
(3)動く彫刻と言われていること(参加者全員が芸術のシンボルカラーの黄色いジャージを着用)
です。

 作品(本イベント)が作品(広域に設置された作品)を繋ぎかつ参加者全員が芸術のシンボルカラーの黄色いジャージを着用しているので、走っている場面を遠くで見ていても地域の風景とシンボルカラーのマッチイングが美しく感じます。
 さらに、イベントを通じて参加者と地元との交流が生まれ、今では参加者へのおもてなしが地元の方の楽しみになっているとの声もあります。開催当初は100人程度の参加者が今では1000人が参加するイベントとなっています。大地の芸術祭は3年に一度の開催ですが、ツールド妻有はほぼ毎年開催されています。私は体力的に参加する気持ちはありませんがもしご興味の方は是非ご参加ください。

地域産業イノベーショングループ 豊福宏光

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