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235号(2022年9月号)特集「本」

地理をまなぶ


最近、家の近くにある区役所の図書館によく行っています。私の好きなコーナーは地理。地理コーナーには「幻島図鑑」「地名から読み解く日本列島」「ご当地ソング風景百年史」など、紀行文なども含め、タイトルを見るだけでわくわくするものがたくさん並んでいます。

 最近、家の近くにある区役所の図書館によく行っています。私の好きなコーナーは地理。地理コーナーには「幻島図鑑」「地名から読み解く日本列島」「ご当地ソング風景百年史」など、紀行文なども含め、タイトルを見るだけでわくわくするものがたくさん並んでいます。
 図書館には小学生の子どもと一緒に行くので、子ども向けコーナーの本もよく見るようになり気がついたのですが、実は子ども向けの地理に関する本は「ドイツ」「近畿地方」などいわゆる社会科の資料集のようなものばかり。大人のように面白い切り口で地理を切り取った本はほとんどなく、お勉強、暗記教科としての地理という雰囲気が強く感じられます。地理は様々な社会の事象に関連しているのに、入口が狭すぎるように感じます。

おとなの地理コーナー

おとなの地理コーナー

子どもの地理コーナー

子どもの地理コーナー

 今年度から高校で「地理総合」が必修科目となりました。地理総合ではテーマとして「国際理解と国際協力(生活文化の多様性と国際理解、地球的課題と国際協力)」「持続可能な地域づくりと私たち(自然環境と防災、生活圏の調査と地域の展望)」が掲げられるなど、社会的な事象を地理的な見方・考え方で学ぶことが重視されています。
 基礎的な教養としての地理の重要性、社会を空間的に捉えることの大切さが再認識される中で、小学生など小さな子どもたちへの教育も変化していくことが期待されます。本も、もちろん資料集のようなものも大切ですが、それだけではなく、様々な子どもたちが関心を持てるような本が増えてきたら楽しいのになと、ひそかに期待をしています。

ソーシャル・イノベーティブデザイングループ 橋本晋輔

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