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235号(2022年9月号)特集「本」

特集「本」


「若者の本離れ」というのはよく耳にする言葉。本を読まない理由はいくつか考えられますが、以前にはなかったものとして「読まなくても本の中にある情報を得ることができる」ということがあるのではないでしょうか。web上で検索すれば大体のことはわかりますし、いわゆるネタバレサイトのようなものもあります。

 「若者の本離れ」というのはよく耳にする言葉。本を読まない理由はいくつか考えられますが、以前にはなかったものとして「読まなくても本の中にある情報を得ることができる」ということがあるのではないでしょうか。web上で検索すれば大体のことはわかりますし、いわゆるネタバレサイトのようなものもあります。
 『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ−コンテンツ消費の現在形 』(稲田豊史、光文社新書)という本があります。映画の面白くないシーンは早送りし、ストーリーに直接関係する部分のみ見るという人が増えているそうです。映画を楽しむというより「情報」として効率的に得たいというニーズ、それは情報に溢れた社会環境が背景にある、というのです。
 本も同じかもしれません。「情報」を得るツールとのみ捉えればwebの方が圧倒的に効率的です。本を読む人と読まない人の違いの一つは、紙の本の重さや手触り、インクの匂いなどを感じながらページを繰る時間に価値を見出すかどうか、ということでしょうか。
 今回のテーマは「本」。本との向き合い方から一人ひとりのキャラクターを探ってみてください。

レターズアルパック編集委員会

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