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233号(2022年5月号)特集「ともに」

うまくつきあい、続ける


新型コロナウイルスの流行下であることに変わりはありませんが、まちで開催されるイベントの類は徐々に解禁されているように感じます。感染の不安を完全に拭うことはできませんが、まちに活気が戻りつつあることは素直に喜びたいと思います。

 新型コロナウイルスの流行下であることに変わりはありませんが、まちで開催されるイベントの類は徐々に解禁されているように感じます。感染の不安を完全に拭うことはできませんが、まちに活気が戻りつつあることは素直に喜びたいと思います。
 出向中の豊岡市では、今年で30年目を迎える「たんとうチューリップまつり」が4月中旬から下旬にかけて開催されました。休耕田に咲き誇る約100万本のチューリップは圧巻です。
 このイベントは、但東町でチューリップの球根生産をしていた農家さん方が、国際競争による価格下落などによって生産をやめる前に、最後に1カ所に集めて咲かせ、甘酒で花見でもして解散しようというところから始まったそうです。しかし、やってみると一面に咲いたチューリップに地域住民が喜び、小さく何年か続けているうちに、地域外からも多くの観光客が来るようになり、規模も大きくなっていきました。運営も、当初は農家主体でしたが、但東町の多くの方を巻き込んで行うようになり、誇りある地域の一大イベントとなりました。

たんとうチューリップまつり

たんとうチューリップまつり

 感染症の流行の波は、これからも来ると思います。時には止まることも必要ですが、ずっと止まってもいられません。これまで続いていた地域のお祭りやイベントは、2~3年中止してしまうと、再開が難しくなってしまうという話も聞きます。前号で書かせていただいた在来種の種採りもそうですが、規模を小さくしてでも続けることが大事なこともあるんだろうと思います。続ければ、新しい出会いがあったり、何か思いもよらない良いことが起きたりするかもしれません。無くなってしまうのは本当にもったいない。
 ワクチンの副反応に苦しみながらの執筆になりましたが、感染症の流行とうまくつきあいながら、活動を続けていきましょう。

地域産業イノベーショングループ 遠藤真森

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