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232号(2022年3月)今、こんな仕事をしています

おおさか都市木循環プロジェクトを組成、大阪のまちに“顔の見える地域木材”を


(一社)大阪府木材連合会が事務局を務める令和3年度「顔の見える木材での快適空間づくり事業」支援をし、現在今後の展開について検討中です。

 (一社)大阪府木材連合会が事務局を務める令和3年度「顔の見える木材での快適空間づくり事業」支援をし、現在今後の展開について検討中です。
 近年、SDGsや脱炭素化の視点から、都市空間における木材活用の需要が高まっていますが「顔の見える木材のサプライチェーンの構築」がされていません。そこで本プロジェクト(以下、PJ)を通して大阪の森林と都市の継続的な循環、そしてそこから生まれる人の繋がりにより「大阪のまちに顔の見える地域木材」が増殖し地域内で使い続けられる仕組みを創っていくことを目指しています。実施団体は、木材流通の川上(木材供給)、川中(製材、木材加工)、川下(建設、マンションオーナー)と事務局に大阪府木材連合会、アルパックはニーズ調査やモニタリング、設計、各種調整を行いました。
 具体的な取組としては「丸太の付加価値が高く森林と都市の継続的な循環を生み出す製品群の開発・制作」を行いました。ターゲットは①都市部密集市街地における中小ビルの新築・改修時の導入、②都市部における木育スペース、③都市部まちづくり拠点等おける導入です。先ずは、川上・川中と川下のニーズ調査から丸太材のA群(主要材)、B群(端材・風倒木)製品の洗い出しを行い、A群は都市マンション導入の板材、B群はA群製品のメンテンスを創出するための都市シェア製品と位置付けました。企画はB群製品を製作することで今までチップになっていた材が製品販売として川上・川下にお金が落ち、またB群製品を購入し貸し出しすることでA群製品(建材等)のメンテンナンス費を捻出する想定です。実施実績は、「大阪都心密集市街地木材循環モデル(寺田町プロジェクト)」のエントランス天井、軒天板材等(A群)やエントランスウッドデッキ、ベンチ、サイン等(B群)に活用しました。さらにB群製品を活用した開発製品として屋台、おもちゃ等を制作しました。開発製品制作後、製品群のビジネスモデル普及のためにフィールドテストやヒアリング、アンケート調査を行い、本PJのパンフレットを作成しました。今後は、「顔の見える木材のサプライチェーンの構築」に向けた体制構築や開発製品群の販促計画等の検討予定です。
※本PJの使用材の一部は令和3年8月に仮設設置された「スマートアンブレラデザインコンペ」大賞作品使用材を活用しています。
※この業務メンバーは(一社)大阪府木材連合会、(株)南河内林業、(有)田中製材所、場とコトLAB、sumikov、大室組、まこと建設株式会社、アルパックで構成されています。

サスティナビリティマネジメントグループ 豊福宏光

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