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Letters arpak地方における人手不足と地方で働きたい人の想いをつなぐ仕組み
熊本県の北部に位置する山鹿市菊鹿地域は、田園地帯が広がる、豊かな自然に囲まれたのどかな地域です。そんな菊鹿地域で、主要農産物のワインと栗を核とした地域戦略の策定をお手伝いしています。
熊本県の北部に位置する山鹿市菊鹿地域は、田園地帯が広がる、豊かな自然に囲まれたのどかな地域です。
そんな菊鹿地域で、主要農産物のワインと栗を核とした地域戦略の策定をお手伝いしています。
栗やワイン用ブドウの生産者、活性化施設の管理者、市民団体、民間事業者、庁内関係課など様々なキーパーソンのヒアリングから始まり、会議を重ね、地域戦略のプロジェクトの立ち上げを支援しています。
プロジェクトの一つに、様々な分野で担い手が不足している背景を受けて、地域の仕事を組み合わせることにより、安定的な雇用を創出する仕組みとして、特定地域づくり事業協同組合制度の活用を検討しています。本制度は、人口減少が進む地域で地域産業の担い手を確保するため、協同組合を立ち上げ、事業者の人手が必要な時期に協同組合から職員を派遣する仕組みです。熊本県内の第一号となる熊本県五木村に視察に行きました。
五木村複業協同組合は、村内の9事業者(飲食業、農林業、運送業、宿泊業、介護業など)が加入しています。派遣職員は現在2名で、1日ごとに職場が替わり、ある日は、物産館における販売、別の日は、配達業務など仕事は多岐に渡ります。地域で働く職員からは、「毎日異なる仕事が出来て楽しい」「地域の方々とのつながりが広がった」といった声や、事業者からは、「繁忙期と閑散期があり、人手が足りない時期にお願いできるのが良い」「配達など遠方に行くと仕込みに時間が割けないため、代わりに行ってもらい助かる」といったお話をお聞きしました。
最後に、働き手にとっては、移住へのハードルが下がるとともに、複業や半農半Xなど、多様な働き方・ライフスタイルの実現などにつながり、事業者にとっては、人材確保、ひいては、定着化につながるなど、地方における人手不足と移住希望者や地方で働きたい人の想いをつなぐ仕組みは、双方にとって活気をもたらす取組ではないでしょうか。
※この業務は、原田弘之、武藤健司も担当しています。
地域再生デザイングループ 山道未貴
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