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231号(2022年1月発行)今、こんな仕事をしています

ゆうりん山小屋「あおむし」が完成しました-子どもたちの未来へ-


社会福祉法人中央有鄰学院(以下、学院)は、名古屋市緑区にて児童養護施設「ゆうりん」、乳児院「ほだか」、自立援助ホーム「きょうわ」、地域小規模児童養護施設「かえで」、ふれあいセンターおおだかを運営しています。

 社会福祉法人中央有鄰学院(以下、学院)は、名古屋市緑区にて児童養護施設「ゆうりん」、乳児院「ほだか」、自立援助ホーム「きょうわ」、地域小規模児童養護施設「かえで」、ふれあいセンターおおだかを運営しています。
 当社では、平成19年から21年に児童養護施設・乳児院の併設施設の設計監理を担当しました。

「あおむし」外観

「あおむし」外観


 平成29年には、学院の児玉常務理事より岐阜県郡上市内の別荘地にて山小屋建築の設計監理の依頼を受け、この度、令和3年11月に山小屋が完成しました。別荘地は、標高900メートルに位置し、夏は避暑や川遊び、冬はスキー場や温泉等があり、自然豊かな素晴らしい環境にあります。山小屋は、親元から離れ施設での生活を余儀なくされている子どもたちの心身の安らぎや健康増進のため、卒院された方々の集いの場として、また地域や職員の皆様の保養施設として幅広く利用することを目的としています。
 学院との打合せでは「普通の別荘建築は要らない。子どもたちがワクワクする山小屋を建築したい」と設計依頼をいただきました。山小屋では、一般住宅が持つ居心地の良さや機能性を確保しつつ、土木・工業材料のコルゲート鋼板を屋根外壁材として使用し、どこか愛嬌の感じられる生き物や宇宙船をイメージしたファサード、内部は一般住宅では体験できない2層吹抜けアーチ状の大空間を創りました。陽の当たる開放的なリビングには暖炉を設け、皆が集い心身が温まる建築をめざしました。
 竣工引渡では、那須野理事長より山小屋は「あおむし」と命名されました。命名には、腹ペコあおむしが大きく成長し、いつか綺麗な蝶蝶として立派に飛び立っていく子どもたちの未来への思いが込められています。この場所で子どもたちが四季折々の自然に親しみ、たくさんの楽しい思い出ができることを願っています。
※この業務は、原田稔、杉本健太朗も担当しました。

暖炉があるリビングの吹抜け

暖炉があるリビングの吹抜け

建築プランニング・デザイングループ 間瀬高歩

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