レターズアルパック
Letters arpak「つながり」という実り
これまで、東京、北関東、北陸、関西とで居住地が変わってきました。今の時代、SNSで友人たちの近況を知ることができるため、引っ越してそれっきり縁が切れるなどということはないのですが、なんとなくつながれている分、「いつでも会える」という意識から逆に連絡をとらないというところもあります。
これまで、東京、北関東、北陸、関西とで居住地が変わってきました。今の時代、SNSで友人たちの近況を知ることができるため、引っ越してそれっきり縁が切れるなどということはないのですが、なんとなくつながれている分、「いつでも会える」という意識から逆に連絡をとらないというところもあります。
しかし、ここ一年、「いつ会えるかわからない」状態が長引いたことで、後輩、先輩、友人、両親、兄姉家族等いろんな人と様々なツールを使って通話する機会が増えました。その中で、数年来話していなかった先輩と近況報告会をしたり、甥が画面越しにピアノをきかせてくれたり(直接だと恥ずかしがって弾いてくれない)、「会える」ことが前提なら起こりえなかったコミュニケーションがたくさん生まれたように思います。
つながりの継続という面でも変化があり、学生時代お世話になった地域の住民さんと月1回Zoomをしたり、遠くに住んでいて今までなかなか話せなかった友達との定例オンライン会が始まったり、学生時代の自主ゼミがそれぞれの居住地が変わっても続いたりと、SNSとは違う新しい形で、オンライン上にコミュニティが形成されているように感じます。
会えないということが逆に、人との関係の中に自分が根付いているということを再確認させ、「新しい形のつながり」という実りを生んだと考えると、これはコロナ禍での「分断」から実った「収穫」なのではないかと思いました。
気軽に対面で会える日まで、今生まれたコミュニティという土壌を耕していきたいです。
地域再生デザイングループ 髙瀬咲
229号(2021年9月号)の他記事
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