レターズアルパック
Letters arpak「東京」にはないものに憧れて
東京の魅力は何でしょうか?「東京にしかないお店がある」「人との出会いがたくさんある」「おしゃれ」とかでしょうか。一括りで東京といっても様々な地域があるので一言で魅力を語るのは難しいかもしれません。
東京の魅力は何でしょうか?「東京にしかないお店がある」「人との出会いがたくさんある」「おしゃれ」とかでしょうか。
一括りで東京といっても様々な地域があるので一言で魅力を語るのは難しいかもしれません。
私は東京の方(都内まで頑張っても1時間強はかかる近隣圏)のニュータウンで生まれ育ったのですが、東京を全く知りません。東京よりも、その土地のお祭りや行事、ならではの食べ物などがある暮らしに憧れて、東京ではない場所で暮らしてみたいと思っていました。念願叶い?東京を離れ、学生の頃は九州で、今は関西に暮らしています。
どちらの場所でも食べ物を中心に憧れていたものを満喫してきました。魅力的なものばかりなのですが、何よりも同年代の友人達がふつうの事として、生まれ育った地域のことを話していることに驚き、かっこよく思いました。「今の旬はこれ」「お祭りがあるから帰省する」「〇日にはどんと焼きだから」などなど。これって、シビックプライド、ふるさと意識とか言われるものですよね。仕事ではどうやってこれらを醸成、高めるのかと方策を考えるわけですが、その土地での日々の暮らしの積み重ねなのだと実感します。
友人達がまとうナチュラルなシビックプライドに圧倒されるのですが、私は出身を訊かれたら東京の方と言うものの、「東京」だけでなく、生まれ育った地域のことを見ていなかったので友人達のように語ることができません。そろそろ、「憧れるもの」を追うところから「憧れたもの」を語れるように、生まれ育ったまちをもう一度、まずは夏の食べ物から、見つめてみようと思っています。
公共マネジメントグループ 渡邊美穂
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