レターズアルパック

Letters arpak
   
227号(2021月5月号)きんきょう&イベントのお知らせ

適塾路地奥サロン報告


第32回は古田大泉氏をお招きし、基本的かつ実践的な「まちの再生」と「まちづくりプロデュース」についてお話しいただきました。

「まちの『ファン』を創る~まちづくりプロデュース~ 」
 講師 JISSEN.CO 古田 大泉氏
(第32回 2021年3月12日)
 第32回は古田大泉氏をお招きし、基本的かつ実践的な「まちの再生」と「まちづくりプロデュース」についてお話しいただきました。
 古田氏は、民間ベースの商業地や観光地の再生をテーマに「まちのファンづくり」を基本戦略として、長い年月をかけて変えていけるよう、仮説や方向性の提案から始め、事業がしやすい環境づくりに取り組まれ、その基本戦略に(1)まちのファンを創る(2)新しいマーケット(お客)を創る(3)新しい魅力コンテンツを創る(4)魅力空間を創る(5)民間で「まち会社」を創って挑むという5つの原則を組み合わせて、まちを再生させる手法をとっています。
 ここでいうファンとは、リピーターやお得意様とは違った概念で長い年月付き合い情報を広めてくれる存在です。まずは、ファンの発掘を数年続け、そのファンから見たまちの魅力を探り直し、魅力ワードを設定し、それを磨くための事業を行っていきます。人口減少や内需の縮小という背景の中、ファンが自発的に発信してくれることでよりファンを増やし、事業の継続につながるということでした。「まちの再生」とは緻密な戦略とキーパーソン(ファン)の発掘が重要だと感じました。(豊福宏光)

「がもよんモデルの秘密~空き家再生でみんなが稼げる地元をつくる~」
講師 (一社)がもよんにぎわいプロジェクト 代表理事 和田欣也氏
(第33回 2021年4月16日)
 第33回は和田欣也氏をお招きし、蒲生四丁目駅周辺(がもよん)における空き家再生を通したエリアマネジメントの手法についてお話しいただきました。
 がもよんでは、この約10年の間に30店舗以上の古民家が再生され、飲食店を中心にアパレルやゲストハウスも出店しています。和田さんはこれらの店舗の誘致や古民家のリノベーション、そして飲食店(ひいては地域)の困りごと相談などを一手に引き受けています。
 和田さんによると、店舗の誘致ポイントは、空きテナントの情報発信に力を入れるのではなく、地域の飲食店等の店主が「今がもよんに欲しい業種」を話し合って、その業種の事業者を口説きにいくこと、とのことです。そのおかげで店主同士が相談・連携できる環境がつくられているとともに、お客さんががもよんの中で“はしご”しやすくなっているそうです。
 また、家主が不利にならない改修費の設定、工事負担額の回収システムを構築されており、タイトル通り「みんなが稼げる」を体現されていると感じました。(小川直史)

適塾路地奥サロン実行委員会 豊福宏光・小川直史

227号(2021月5月号)の他記事

バックナンバーをみる

タグで検索

ページトップへ