レターズアルパック
Letters arpak「公共的空間」を活用したまちの新たな魅力づくり
百貨店が撤退した中心市街地において、公共的空間の活用による再活性化の可能性を検討しました。
百貨店が撤退した中心市街地において、公共的空間の活用による再活性化の可能性を検討しました。
神奈川県相模原市は県内3番目の政令指定都市であり、小田急線相模大野駅周辺地区が中心的な拠点となっています。近隣に町田や海老名といった商業集積地がある中で、相模大野には百貨店が立地していることが他地区との違いであり、地域の誇りともなっていました。しかし、令和元年に百貨店が閉店し、駅前の人通りが大きく減少するなど、地区への影響が顕在化するようになってきました。
このような中、地区に賑わいを取り戻すため、「公共的空間」に着目し、これらの積極的な利活用と相互のネットワーク形成による活性化の可能性に関する検討を実施しました。対象となる空間として、駅周辺に分布する公園やペデストリアンデッキ、道路空間、施設内通路など日常的な動線や人だまり空間となり得る施設を抽出し、それぞれの利活用のあり方や課題などを検討しました。
この中で、多くの施設が日常的な利活用のポテンシャルを有する一方、イベント時などのほか、地元において十分に利活用できていないことが明らかになりました。
一方で、来訪者アンケートなどにおいて公共的空間に対するニーズがあることが把握されています。地元の人たちのアイデアに基づいて公共的空間の使い方を決め、実際に使っていくプロセスを積み重ねていくことにより、地区に興味や愛着を持つ人が増え、地区が再び活性化していく可能性があると感じました。
今後は、公共的空間が賑わいの資源であることを地元の人たちが気づき、自ら使いこなしていく意識を持ってもらうための仕掛けづくりへと展開していければと考えています。
都市・地域プランニンググループ 山崎将也
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