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224号(2020年11月)まちかど

「たんば」で暮らし・働く


「たんばで・・・」とお伝えすると、「京都の北部ですね」「篠山ですか」などとそれぞれのイメージが返ってくることがしばしば。

 「たんばで・・・」とお伝えすると、「京都の北部ですね」「篠山ですか」などとそれぞれのイメージが返ってくることがしばしば。
 古くは「たには」とも言われた「丹波」という言葉の由来は諸説ありますが、現在、地名として使われる京都府、兵庫県及び大阪府の一部を指す「丹波」地域はご存知のとおり律令国の1つであった「丹波国」に由来しています。「丹波」でイメージする場所が人それぞれであることは当然です。
 「丹波」という言葉は丹波栗・丹波松茸・丹波黒豆などブランド名として認知されていることから、その名称使用で議論となったことも。例えば、市町村合併ではどの自治体が名称に入れるかで話題になり、最近では、篠山市が丹波篠山市に改名したこともニュースになりました。
 そのような状況ですから、最近では「丹波市」とお伝えするように気をつけているのですが、それでも「どこ?」という反応が返ってくるのが、この秋の定番のやりとりでした。
 と言うのも、この秋、20年間暮らし働いてきた京都市を離れ、家族4人で「丹波市」に嫁ターン(妻の実家のある地区へUターン)しました。

丹波市の自宅近くから見る風景

丹波市の自宅近くから見る風景

 2年ほど前の紙面でも触れた2021年を目標としていた丹波市への転居・仕事・拠点づくり。コロナ禍によって、テレワークの急激な普及と受容、暮らすまちや子どもたちを取り巻く環境の変化、いくつかの業務に従事してきた丹波市やその周辺でのご縁など様々な機会が重なり、予定より1年ほど早く移動することになりました。
 「空気」「山」「風景」「水」、そして「人」。丹波市に惹かれた理由はいろいろありますが、その1つひとつに日々触れることができる暮らし、家族とともに過ごす時間の豊かさ、そして新たな働き方の可能性を実感する日々です。
 この季節、「丹波」の道沿いでは畑から収穫したばかりの黒枝豆の販売風景を多く見かけます。転居してすぐの週末には、知人の農家が営む畑で、京都の友人家族と黒枝豆の収穫、葉・枝落とし・鞘取りと、早速、秋の丹波の自然を自ら感じ、楽しむ時間も持ちました。
 丹波市での仕事の拠点はアルパックが今年度末まで運営する丹波市市民活動支援センター、自宅、そしてコワーキングスペース。これまでの方法やルールではうまくいかないこともありますが、新たな働き方にチャレンジしています。
 時を同じくして、丹波市を中心とした地域自治によるまちづくりを支援する法人も設立しました。当面はアルパック所員として携わる京都や大阪等の地域にも通いながらの経営になります。
 暮らしと仕事の次なるステージは丹波市から。複数の組織で、丹波市という地方での暮らしとテレワークを通じて、持続可能な地域、未来、働き方をつくることを目指します。

黒枝豆の収穫~鞘取り

黒枝豆の収穫~鞘取り

戸田幸典:地域再生デザイングループ

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