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224号(2020年11月)今、こんな仕事をしています

関西におけるオープンファクトリーの今 ~「地域社会」×「地域企業」×「外部リソース」が織りなす イノベーションフィールド~


地域産業イノベーショングループでは、今年度、関西におけるオープンファクトリーの発展可能性に係る調査事業を受託しています。

 地域産業イノベーショングループでは、今年度、関西におけるオープンファクトリーの発展可能性に係る調査事業を受託しています。
 オープンファクトリー(Open Factory)とは、読んで字のごとく、Open(=開く)×Factory(=工場)の造語であり、一般的にイメージしやすいのは「工場見学」という言葉かもしれません。広義には、工場などの製造業だけでなく、工芸品なども含めて、「モノづくりの現場を外部へ開く」という意味合いになります。毎年、定期的に開催される工芸祭や工場見学ツアーをイメージしてもらえると、分かりよいかもしれません。
 オープンファクトリーの醍醐味は、普段は目にすることができない、モノづくりの現場や職人たちの熱量とマインドに触れることができることです。地域住民にとっては、自らのまちの魅力を再認識する契機となります。参加企業にとっても、地域社会と新しい接点を持つことで、地域企業としての意識の芽生えやイノベーティブな着想を得る機会にもなります。また、近年は大企業によるオープンファクトリーへの協賛だけでなく、地域企業とのコラボ商品の開発なども進んでいます。
 「モノづくりの現場を外部へ開く」というのがオープンファクトリーの始まりですが、今や現場を開く(見せる)だけでなく、様々な関係者が集い・交流する「場」へと変化してきています。「地域社会」×「地域企業」×「外部リソース(大企業等)」の3者がオープンファクトリーという場所で、空間で、出会い・交流することで、新たなイノベーションを生む土壌にもなりつつあります。関西の新たな魅力を国内外に発信するタネとして、今後、大きく成長していくことと思います。

[関西のオープンファクトリーの例(Design Week Kyoto)] 出典:Design Week Kyotoホームページ

[関西のオープンファクトリーの例(Design Week Kyoto)]
出典:Design Week Kyotoホームページ

山部健介:地域産業イノベーショングループ

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