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224号(2020年11月)特集「あそび」

あそびながら仕事する


「あそびながら仕事する」というと不謹慎と思われるかもしれませんが、あそびと仕事の区別は難しいですし、あそびの対義語が仕事というわけでもありません。あそびの定義を見てみると、(1)実利を目的としない、(2)自分の心を満足させる、(3)それ自体が目的になる、と概ね3つぐらいの要件がありそうです。仕事との関係を考えるとワークライフバランスやワークアズライフという言葉も連想されます。

 「あそびながら仕事する」というと不謹慎と思われるかもしれませんが、あそびと仕事の区別は難しいですし、あそびの対義語が仕事というわけでもありません。あそびの定義を見てみると、(1)実利を目的としない、(2)自分の心を満足させる、(3)それ自体が目的になる、と概ね3つぐらいの要件がありそうです。仕事との関係を考えるとワークライフバランスやワークアズライフという言葉も連想されます。
 さて、私の日常(ライフ)を振り返ってみると、旅行や写真の撮影、鑑賞は私の心を満足させることの一つで、それ自体が目的でもあります。旅行に出かけると、まちなかを歩き回って探検したりいわゆるトマソン探したり、その際に街角の風景やスナップを大量に撮影するのが好きです。重たい一眼レフを持っていくこともありますが、森山大道にあこがれて買ったGRというコンパクトカメラの登場機会も増えました(普段からカバンの中にも入れています)。最近は簡単に360度撮影できるTHETAという小型カメラも導入しました。ただ、今は(海外)旅行に行けないのが残念です。
 ところで、私は同じ業界の人には共感いただけると思うクセがあります。それは写真を撮るときにいつか使える場面があるかもしれない、と頭の中でキャプションを考えてしまいがちなことです。仕事(ワーク)から離れられず、結果としては実利も目的になってしまう、一種の職業病です。ワークアズライフと開き直るのもいいのですが、「あそびながら仕事する」という方がポジティブな感じがしませんか。あそびはライフの中だけではなくワークの中にもあるのだ、と。
 ここまで書いて気付いたのですが、あそびの3つの要件のうち、(1)を実利につながることもある、と変えるとそれは趣味になります。私にとっての旅行と写真はあそびではなく趣味なのかもしれません。素直に考えれば納得なのですが、やはり「あそびながら仕事する」というのはないのでしょうか…。紙幅が尽きました。いつか「仕事」がテーマになったときに改めて考えてみたいと思います。

坂井信行:都市・地域プランニンググループ

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