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220号(2020年3月)特集「課外活動」

まちづくりのアプローチで保育園の運営に関わる


私は社会福祉法人の理事として保育園(4月からは認定こども園に移行)の運営に関わっています。実はこの保育園、地域の人たちと一緒に作ったもので、私も当初から関わっています。はじまりは、もう15年以上も前のことです。

 私は社会福祉法人の理事として保育園(4月からは認定こども園に移行)の運営に関わっています。実はこの保育園、地域の人たちと一緒に作ったもので、私も当初から関わっています。はじまりは、もう15年以上も前のことです。
 子どもが生まれた時、私の家の近くには保育園がありませんでした。ニュータウンで土地利用計画上の保育園用地はあるのですが、当時、市は待機児童がいないことを理由に整備の考えがありませんでした。もっとも、保育園がないのですから「待機」しようがなかったのですが。当時は少し離れた保育園まで車で送迎していました。その後、紆余曲折を経て地域住民が社会福祉法人を立ち上げ、認可保育園を作ることになりました。公設民営ですが、建物についても設計ワークショップなどをやりながら地域住民主導で進めました。
 定員30人ではじめた保育園も、いまや本園と分園を合わせた定員が135人と、市内でも有数の大型施設になりました。さらに、障害児支援施設や職員のお子さんを預かる企業主導型保育所まで運営するようになり、もはや素人の私が運営を担えるようなものではなくなっています。現在は専門家の方を理事に迎え入れ、運営に携わっていただいています。私はもっぱら畑違いの、まちづくりのアプローチでの関わりです。

保育士さんたちのワークショップ

保育士さんたちのワークショップ

 最近の私のミッションは、法人の中期経営計画をつくること。保育士さんたちも参加したワークショップを重ね、議論を進めてきています。地域とともにある保育園を標榜していたはずが、規模が大きくなるにつれ地域とのつながりが希薄になりがちです。中期経営計画では地域との関係を再構築することも課題です。その意味では素人の私も、まだ少しはお役に立てるのではないかと考えています。

都市・地域プランニンググループ 坂井信行

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