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220号(2020年3月)特集「課外活動」

民間・学識協働の研究会に参加しています


昨年8月に日本都市計画学会の研究交流活動の一環として「民間都市プランナーと学識経験者のコラボレーションによる社会的要請に応じた政策立案とその実装に向けた研究交流分科会」が立ち上げられました。

 昨年8月に日本都市計画学会の研究交流活動の一環として「民間都市プランナーと学識経験者のコラボレーションによる社会的要請に応じた政策立案とその実装に向けた研究交流分科会」が立ち上げられました。
 分科会の活動テーマの1つとして「ウォーカブルなまちづくりに向けた界隈性のある都市空間の活用可能性に関する研究」が設定されており、このテーマに基づく今年1回目の分科会が、1月下旬に東京事務所のある千代田区神田界隈を対象に開催されました。
 分科会ではまず地図を見ながら、江戸時代以降の神田のまちの成り立ちや特徴、そして現在に至る変遷などを解き明かし、職人町であった江戸時代の町割を基本としながら明治期の土地需要に応じて細分化された街区が現在まで引き継がれている様子を確認しました。細分化の際には3メートル幅員の路地が多く整備されたのですが、今もそれらが残り、神田の街並みを特徴づける要素となっています。

マンションに囲まれた路地に佇む神社

マンションに囲まれた路地に佇む神社

 まちの状況を確認した後は、古地図等も見ながら神田界隈のフィールドワークを行いました。神田は駅周辺の商店街の他、オフィス街が広く形成されていますが、路地沿いなどに古い家屋や歴史ある店舗、小さな神社等が見られ、オフィス街と下町風情のコントラストが際立って感じられ、時の移ろいを疑似体験するような分科会となりました。
 今回は歴史的な視点から神田のまちの要素について議論しましたが、分科会では引き続き多様な視点で、界隈性のあるまちを実際に見ながら、歩いて楽しい、歩いてみたくなるまちに必要な空間要素について研究を進めていく予定です。

都市・地域プランニングデザイングループ 山崎将也

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