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218号(2019年11月号)特集「気分をかえて」

スケール(縮尺)をかえて~ミニ地球環境シミュレーター~


だいぶ前、総合計画の講演会で講師の先生が「二酸化炭素の年間排出量が320億トンを超える」と地球環境問題の重要性を強調されていましたが、なかなか実感がわかず、ふと、「この部屋の体積を地球の大気量に置き換えてシミュレートしたらピンと来るかも」と妄想しながら話を聞いていましたが、この機会に作ってみました。

 だいぶ前、総合計画の講演会で講師の先生が「二酸化炭素の年間排出量が320億トンを超える」と地球環境問題の重要性を強調されていましたが、なかなか実感がわかず、ふと、「この部屋の体積を地球の大気量に置き換えてシミュレートしたらピンと来るかも」と妄想しながら話を聞いていましたが、この機会に作ってみました。
 計算は単純で、大気の体積と部屋の体積の比を求め、地球全体の二酸化炭素排出量にその比を乗じてやれば、「ミニ地球」の二酸化炭素排出量が計算されます。講堂は縦横20メートル、天井高さは5メートルほどだったので、これをシミュレーターに入力すると、ミニ地球の半径は55メートル、大気圏高さ(成層圏)は10・7センチメートルになりました。大気は薄皮ですね。また、二酸化炭素の年間排出量は5・07グラムで体積にして2・58リットル。灯油燃焼量に換算すると12・6ccという結果です。
 これをどう見るのか。(1)そんなに少ない(多い?)はずないので恐らく計算式が間違ってる。(2)こんなに少ないのだから二酸化炭素温暖化原因説は誤りでは。(3)こんな少ないのに影響が出るとは地球環境はなんてデリケート。(4)何十年積もり積もれば影響が出て当然。(5)ピンとこない。などなど。私自身、まだ(1)の可能性も拭いきれませんが。皆さんいかがでしょう。
 ところで、20年ほど前、「世界がもし100人の村だったら」という話題がありました。アメリカのドネラ・メドウスさんのアイデアで、このシミュレーターの思い付きの種です。ちなみに彼女はローマクラブの「成長の限界」の主筆の一人で、グローバルな問題をどうとらえ、どう伝えるかに心血を注いだ人だと思います。
 スケール(縮尺)をかえると気分や見え方がかわるかもしれません。関心のある方、お便りお待ちしています。ソフトもお送りします。

ミニ地球環境シュミレーター

ミニ地球環境シュミレーター

京都事務所長 松本明

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