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215号(2019年5月号)今、こんな仕事をしています

大規模災害に備える災害廃棄物処理計画の策定が進んでいます


「天災は忘れた頃にやってくる」と言われます。災害はいつ何時起こるかわからないので、その備えを常日頃から忘れないようにしようという戒めの言葉です。

 「天災は忘れた頃にやってくる」と言われます。災害はいつ何時起こるかわからないので、その備えを常日頃から忘れないようにしようという戒めの言葉です。
 阪神・淡路大震災以来、日本列島に大規模な震災が増えています。また、地球温暖化の影響で、水害を引き起こす集中豪雨が今後さらに増えるとも言われており、災害対策が重要となっていることは間違いありません。
 アルパックでは、十数年にわたり災害廃棄物処理計画に取り組んでいます。昨年度は、千葉県成田市で災害廃棄物処理計画を策定しました。災害廃棄物は、災害が原因で発生する粗大ごみや、がれき、津波堆積物などの総称で、地域の復旧、復興の妨げとなることから迅速な処理が求められます。しかし、阪神・淡路大震災で災害廃棄物が国内の一般廃棄物の年間発生量の約4割近い2000万トンも発生し、その収集や処理に大きく手間取ったように、いざ災害が発生すると、一度に多量に排出される災害廃棄物をどのように収集し、環境負荷の小さい適正処理を行うかなど、さまざまな課題が現れます。そうした課題にあらかじめ備えるのが災害廃棄物処理計画です。
 その後、東日本大震災で、さらに広域にわたって廃棄物処理が滞ったため、広域処理に必要な法的枠組み等が強化されました。現在、自治体には、災害に備えた事前の対策を更に重視する形で災害廃棄物処理計画を作ることが要請されています。
 今回の成田市の計画では、地震と水害とを想定して災害廃棄物発生量を予測し、3年以内に処理を完了するためのプロセスや、そのための手続き、留意事項等を整理し、計画にとりまとめました。どんな災害が起こるかは誰にもわかりませんが、大規模な災害にも対応できる基本的な枠組みを示すものとなっています。成田市は、国内最大の国際線利用者を誇る成田空港が立地しており、大規模な災害にも迅速に対応できるまちとして、今後も発展を期待しています。

出典:災害廃棄物対策フォトチャンネル(http://kouikishori.env.go.jp/photo_channel/)

 

出典:災害廃棄物対策フォトチャンネル(http://kouikishori.env.go.jp/photo_channel/)

サスティナビリティマネジメントグループ/長沢弘樹

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