レターズアルパック
Letters arpak「間借り」営業という文化
ここ1年京都の美味しいお店を開拓しようと勤しむ中で、同世代の飲食業の友人達ができ、「間借り」という文化を知りました。「間借り」とは飲食業のお店の定休日や営業時間外に、飲食に関わる職能を持つ個人がお店の設備や空間を借りて、イベント的に出店することです。月1回や週1回など様々な営業形態があり、コーヒーやお菓子などのお店が多いイメージです。
ここ1年京都の美味しいお店を開拓しようと勤しむ中で、同世代の飲食業の友人達ができ、「間借り」という文化を知りました。「間借り」とは飲食業のお店の定休日や営業時間外に、飲食に関わる職能を持つ個人がお店の設備や空間を借りて、イベント的に出店することです。月1回や週1回など様々な営業形態があり、コーヒーやお菓子などのお店が多いイメージです。
同じ空間をシェアして別のお店が使用するという出店形態は、シェアキッチンやレンタルスペース等でも(広義ではそれも間借りといったりします)よく見るようになりましたが、「間借り」では「空間を貸し出す店主」という存在と「お店の空間自体の魅力」が付加されることが魅力的なポイントです。貸主の店主も「間借り」から始まってお店を出した人や飲食カルチャー自体の振興を志す人が多く、貸し出すお店の方も自分の発信媒体で「間借り」の宣伝を行うなど、縁がつながっている様子がみてとれます。
また、必ずしも将来出店するための「ステップ」という位置づけで行っているわけではなく、多くは、自分の志す「飲食という表現」や、「飲食を通した集い」を実現する場として「間借り」を行っているようです。「間借り」を行うお店も、縁も含め、自分の思う心地よい空間や飲食の表現に合った場所を選んでいると感じます。同じ空間を使っていても、立つ人や使う道具等によって、お店の雰囲気ががらっと変わって見えるのも、都市・まちを楽しむ視点からは面白いと感じるポイントです。
SNSでお店を探していると、「間借り」のお店、イベント出店のみのお店や通販だけのお店など、地図上にあるお店、ないお店が混在して出てきます。ハードの店舗に紐づかないお店をのぞき見するのは、少し年上の皆様にとっては新しい感覚なのではないでしょうか。
まだまだ開拓途中ですが、声かけていただければおすすめを〝シェア〟させていただきます。
地域再生デザイングループ 高瀬咲
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