レターズアルパック

Letters arpak
   
242号(2023年11月号)まちかど

メルボルン・シドニー海外視察レポート


8月末から9月頭にかけ、オーストラリアのメルボルン・シドニーを視察する機会に恵まれました。大阪市の御堂筋関係のメルボルン市公式訪問に、エリアマネジメント団体として、自費負担の上で同行させて頂きました。シドニーはメルボルンから飛行機で1時間なのでセットで見学に行きました。

 8月末から9月頭にかけ、オーストラリアのメルボルン・シドニーを視察する機会に恵まれました。
 大阪市の御堂筋関係のメルボルン市公式訪問に、エリアマネジメント団体として、自費負担の上で同行させて頂きました。シドニーはメルボルンから飛行機で1時間なのでセットで見学に行きました。
 メルボルン市は大阪市と姉妹都市の関係であり、この10月にはスワンストン・ストリートと御堂筋の姉妹ストリート協定の調印(更新)をされました。世界で最も住みたい都市で名が挙がりますし、歩行者中心の都市づくりで大変有名です。
 中心地区(CBD)はトラム(CBD内は無料!)が縦横無尽に走っており、自動車よりも優先されています。自転車レーンも整備され、サイクリストにとっても安全。日本のようなスピード出し過ぎ/ノーヘルは見られず、真にウォーカブルな街路空間はこういうことか、と実感できました。路地はレーンウェイと呼ばれ、ペイントアートで彩られたレーンウェイは観光名所になっていました。路上でのテラス席が夜の賑わいを演出。歴史的な建築物も多く、治安も良くて夜のそぞろ歩きも楽しめる、本当に過ごしやすい街でした。


メルボルン・バークストリート

メルボルン・バークストリート

メルボルンのレーンウェイ マイヤーズプレイス

メルボルンのレーンウェイ「マイヤーズプレイス」


 今回、大阪市によるヒアリングにも同席させていただき、メルボルン市のシンボルプロジェクトであるグリーンラインの他、コロナ禍からの復興策、脱炭素・気候変動、データ活用やコミュニティ振興など、多岐にわたる市の担当部署の方や、不動産コンサルタントやメインストリート協会の代表とも意見交換ができ、大変有益な訪問でした。
 シドニー市はオーストラリアの中心都市。世界遺産にもなったオペラハウスに代表される観光都市で、アフターコロナもあって世界中からの観光客でごった返していました。オペラハウスは流石の建築美、まさに都市のアイコン、シドニーに行けば誰もが訪れたい建築です。完成まで非常に難航したプロジェクトでしたが、こうして時代を超えて存在するアイコンがシドニーにあって良かったと感じました。

シドニーのウォーターフロント コックルベイ

シドニーのウォーターフロント コックルベイ

シドニー・ロックスマーケット

シドニー・ロックスマーケット


 ここでも街の中心部を南北に貫くジョージ・ストリートにはトラムが走り、自動車の乗り入れはできません。シドニーは湾が特徴で、気持ちよく歩ける海沿いの遊歩道にビル側からテラス席が配置され、賑わいを感じながら歩ける仕掛けが上手くデザインされていました。日本のウォーターフロントはどうしても殺風景なイメージがあり、この辺りは日本も大いに学ぶべきと思いました。加えて、都会でありながら喧騒を離れて過ごせる公園も充実し、ここで住むと楽しいだろうなと想像します。
 シドニー最後の夜はオペラハウスを望めるテラス席でシーフードを堪能しましたが、オーストラリアはほぼキャッシュレスで、現金が使えない店の方が多く、さらに円安もあってか物価はほぼ倍・・・・!ディナーも1人1万5千円くらい。日本も質の良い体験を提供し、観光客の単価を上げることを真剣に考えないと・・・・と痛切に感じました。
 早速、いろんな場面でこの体験談を活用しています。海外に学ぶ機会は貴重だと感じました。

都市再生・マネジメントグループ 絹原一寛

242号(2023年11月号)の他記事

バックナンバーをみる

タグで検索

ページトップへ