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242号(2023年11月号)特集「シェア」

特集「シェア」


かつて音楽はライブでなければレコードやCDを買って聴くものでした。レンタルサービスもありましたが法的には微妙、違法コピーも氾濫。そんな中、スティーブ・ジョブズは自前で音楽配信サービスを立ち上げました。当初はダウンロード販売でしたが、後に定額制サービスへと移行します。

 かつて音楽はライブでなければレコードやCDを買って聴くものでした。レンタルサービスもありましたが法的には微妙、違法コピーも氾濫。そんな中、スティーブ・ジョブズは自前で音楽配信サービスを立ち上げました。当初はダウンロード販売でしたが、後に定額制サービスへと移行します。これが契機となって同様のサービスが一気に広がりました。モノとしてのレコードやCDを所有しないという感覚は新鮮でした。
 本来、人々はシェアしながら暮らしてきました。まちなかであれば住宅は賃貸、応接は喫茶店、娯楽は映画館、晩餐はレストラン。住宅も、喫茶店も、映画館も、レストランもまちの共有資産でした。経済成長とともに、いつしかシェアを忘れてしまいました。それによって「公」の概念が希薄化したという指摘もあります。シェアの概念が拡大しつつある今、「公」の概念は復活へと向かうのでしょうか。

レターズアルパック編集委員会

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