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240号(2023年7月号)きんきょう&イベントのお知らせ

適塾路地奥サロン報告


第54回適塾路地奥サロンでは、大阪公立大学大学院の武田重昭氏をお招きし、都市の景観を育てる「ランドスケーピング」についてお話していただきました。

「ランドスケーピング ~都市と暮らしの景営学~」
講師 大阪公立大学大学院 農学研究科 緑地環境科学専攻 緑地計画学研究室 准教授 武田重昭氏
(第54回 2023年5月26日)

 第54回適塾路地奥サロンでは、大阪公立大学大学院の武田重昭氏をお招きし、都市の景観を育てる「ランドスケーピング」についてお話していただきました。
 講義で、ランドスケーピングとは、絶えず変わる都市の状況を注意深く読み取り、その都度そこに必要な手入れを考え、積極的に働きかけ続けることで、都市の変化を好ましい方向に導いていく、その丁寧な営みを積み重ねる態度そのものであると教えていただきました。ランドスケーピングの目標は、美しい都市の風景をつくることですが、先生が講義で着目している点は、結果としてできあがる風景ではなく、むしろその美しい都市の風景ができるまでの人間の行動の過程でした。お庭を手入れするガーデニングのように、まちの風景を育てるランドスケーピングという営みができれば、私たちの住んでいるまちも、その暮らしも、共に美しく魅力的になるのではないかという先生のお話に共感しました。
 都市も生き物であり、愛情も持って育んでいけば、自ずと美しい都市に育ちます。この講義を聞いて、まずは自分自身が、人も動物も植物も都市もすべてを愛することのできる人間になることが大切なのかもしれないと強く感じました。(有田建哉)


「公共空間のデザイン」
講師 株式会社E-DESIGN 代表取締役 忽那裕樹氏
(第55回 2023年6月16日)

 第55回の適塾路地奥サロンでは、株式会社E-DESIGNの忽那裕樹氏をお招きし、「水と大阪フェス」や「草津川跡地公園」「大阪・関西万博」等を事例に、社会課題の解決に導くデザインの視点についてお話いただきました。
 講演では、「つかいこなし」が可能になるデザインを実現するために、大きなビジョンと活動のきっかけづくりを共有し、それらを支える中間支援機能をデザインすることができるかが鍵になることを数々の事例をもとに教えていただきました。中間支援機能をデザインする中で、「この人いけそうだな!」という中間支援機能を引っ張っていけるような人を見つけ、そのような人には、「情報のお得感」を醸し出し、活動の担い手として育ってもらうというお話や、空間をデザインする際には、おせっかいなデザインをせず、「みんながしたいこと」を盛り込んだ環境の器をつくるというお話が印象的であり、誰がつかい、誰のための空間になるのかという地に足のついたことを一つ一つ行っていくことが大切であることを考えることができました。
 また講演中、忽那さんの「周りを引き込む力」に圧倒され、この人になら安心して任せられると思わせるプランナーの在り方を模索できる機会にもなりました。(内野絢香)

適塾路地奥サロン実行委員会 有田建哉・内野絢香

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