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Letters arpakまちを知り、まちに近づく~京橋界隈の探検~
大阪の京橋は、JR・京阪・地下鉄の駅が集積する、大変交通の便が良いまちです。一方で、大阪有数の歓楽街の一つでもあり、私は初めて来た時から少し〝怖い場所〟という印象を持っていました。
大阪の京橋は、JR・京阪・地下鉄の駅が集積する、大変交通の便が良いまちです。一方で、大阪有数の歓楽街の一つでもあり、私は初めて来た時から少し〝怖い場所〟という印象を持っていました。
しかし、ひょんなことから京橋に引っ越すことになりました。住んでみると、生活するには便利なのですが、駅前では毎日何かしら行われているし、商店街の入り口には不思議なモニュメントがあるし、しばらくは馴染めないでいました。そんな中、時々まちを探検していると、色々なことがわかってきました。
(1)京橋は大阪と京都を結ぶ街道として、昔から交通の要所であった
駅から北東に続く新京橋商店街にはかつて京街道が通っており、商店街の中にある石碑には、豊臣秀吉の時代を起源とするまちの歴史がつづられています。
(2)少し足をのばせば、休日も楽しめるスポットがたくさん
自転車さえあれば、大川沿いや大阪城など自然いっぱいの公園や美術館など、有意義な休日を過ごせる場所に行くことができます。
(3)懐かしさと新しさが混在した駅回り
駅回りには様々な年代を感じるものが混在しており、地元の方のお話では、「かつて京橋には工場や立ち飲み屋が多く、暗くて若い人が来るようなまちではなかった。今ではそれらは建て替わり、高架下にもおしゃれなお店が増え、随分まちの雰囲気が変わったよ」とのこと。それを聞き、駅から少し離れた高架下まで行ってみると、人気の少ない静かな場所にたどり着き、昔はこんな感じだったのかなと想像しました。
このように、まちの事を調べたり、お話を聞いたり、探検たりしながら少しずつまちの事を知っていくと、最初は馴染めなかったものたちも、このまちのユーモアに感じてきて、少しまちに近づけたように思います。また時々探検して、京橋の良いところを発見していきたいです。
建築プランニング・デザイングループ 新開夏織
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