レターズアルパック

Letters arpak
   
239号(2023年5月号)今、こんな仕事をしています

びわ湖とともにある歴史的景観を守る


大津市景観計画が策定されてから15年が経過し、改定する時期を迎えています。この第2次大津市景観計画(素案)作成を支援しました。

 大津市景観計画が策定されてから15年が経過し、改定する時期を迎えています。この第2次大津市景観計画(素案)作成を支援しました。
 改定に際して景観重点地区の指定が検討されています。この景観重点地区は、「堅田地区」「坂本地区」「大津百町地区」の3つの地区があります。令和2年に策定された「大津市歴史的風致維持向上計画」においても、重点区域として、3地域の指定が行われています。
 「堅田地区」は、びわ湖と堅田内湖を結ぶ堀割り、伊豆神社や浮御堂などの神社や伝統的なまちなみが特徴的な地区です。これまでに景観協定の締結や修景事業など、地域住民による景観まちづくりが行われてきました。
 「坂本地区」は、日吉大社の境内地や里坊を中心とした社寺群があり、穴太衆積みの石積みや伝統的な町家などが連なる歴史的なまちなみが特徴的です。

堅田地区のまちなみ

堅田地区のまちなみ

坂本地区のまちなみ

坂本地区のまちなみ

 「大津百町地区」は、JR大津駅北側の中心市街地にあり、旧東海道が通る歴史的な市街地が形成されています。地区内の主要道路沿道においては、町家など歴史的な建物が点在し、大津祭りの曳山巡行の舞台となるなど、旧東海道周辺の歴史的なまちなみが継承されています。
 これらの地区のうち、堅田地区はびわ湖に面していますが、坂本地区と大津百町地区は、びわ湖岸からすこし離れた場所に位置しています。この2地区では、市街地に丘陵が迫っていることもあり、湖岸から山裾に向かって急速に標高が上がっています。このような地区の幹線道路では、道路の正面にびわ湖面を眺望できる特徴的な視点場があります。歴史的なまちの中から、びわ湖への象徴的な眺めが今も守られています。

中央通りの正面に見える象徴的なびわ湖面への眺望(大津百町地区)

中央通りの正面に見える象徴的なびわ湖面への眺望(大津百町地区)

県道比叡山線の正面に見える象徴的なびわ湖面への眺望(坂本地区)

県道比叡山線の正面に見える象徴的なびわ湖面への眺望(坂本地区)

ソーシャル・イノベーティブデザイングループ 水谷省三

239号(2023年5月号)の他記事

バックナンバーをみる

タグで検索

ページトップへ