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239号(2023年5月号)特集「空」

かさいの空


この写真は令和3年の終戦記念日に当社建築プランニング・デザイングループの三浦が撮影したものであり、2年前に兵庫県加西市の鶉野地域での道の駅整備に関する業務を獲得した企画書の表紙を飾った写真です。昨年度はプロポーザルに挑戦するも非選定、他社が業務を行っていますが、ひょんなことから大阪観光大学の小野田先生のお手伝いで、再び鶉野地域に関わることになりました。

 この写真は令和3年の終戦記念日に当社建築プランニング・デザイングループの三浦が撮影したものであり、2年前に兵庫県加西市の鶉野地域での道の駅整備に関する業務を獲得した企画書の表紙を飾った写真です。昨年度はプロポーザルに挑戦するも非選定、他社が業務を行っていますが、ひょんなことから大阪観光大学の小野田先生のお手伝いで、再び鶉野地域に関わることになりました。

終戦記念日の“かさいの空”と“紫電改”

終戦記念日の“かさいの空”と“紫電改”

 加西市には第二次世界大戦時、戦局が悪化しはじめた頃、パイロットを養成するために設置された旧日本海軍の練習航空隊の飛行場跡があり、現在も日本で唯一滑走路跡が残されています。
 姫路市で製造された戦闘機「紫電」や「紫電改」が鶉野飛行場で最終組み立てされ、試験飛行がなされました。また、神風特攻隊「白鷺隊」が鶉野飛行場から大分県宇佐へ、さらに出撃基地のあった鹿児島県串良へ飛び立ち、沖縄の作戦に参加しました。
 このような歴史を後世に伝えるため、加西市では紫電改の実物大模型の展示などを行う「soraかさい」が令和4年度にオープンし、周辺に残る戦争遺産をともに「鶉野フィールドミュージアム」として活用しています。
 今回の業務では、この滑走路跡を活かしたRVパークの整備に関するものですが、旅行会社出身の小野田先生、設計事務所、照明デザイン会社とともに照明で滑走路跡が浮かび上がる空間デザインを提案することになりました。普段は何もないコンクリート舗装の滑走路ですが、泊まることで夜になると滑走路が浮かび上がり、当時のかさいの空に思いをはせることができます。泊まることでしか味わえない体験ができる他にはないRVパークとして、今後整備が予定されていますので、完成した際にはキャンピングカーをレンタルの上、宿泊していただけると幸いです。

地域再生デザイングループ 浅田麻記子

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