レターズアルパック
Letters arpak適塾路地奥サロン報告
第51回は、明石高専の石松先生をお招きして、みどり(自然環境)が持つ多様なはたらきを積極的に活用して、持続可能で魅力あるまちづくりを進める「グリーンインフラ」についてご講演いただきました。
「グリーンインフラによるまちづくり~「みどり」の力を活かした古くて新しいまちづくりの手法~」
講師 明石工業高等専門学校 石松一仁氏
(第51回 2023年1月26日)
第51回は、明石高専の石松先生をお招きして、みどり(自然環境)が持つ多様なはたらきを積極的に活用して、持続可能で魅力あるまちづくりを進める「グリーンインフラ」についてご講演いただきました。
当日は、造園、自然環境、都市計画、建築など多分野の専門の技術者・研究者や学生の方々が参加され、質疑応答では異なる専門分野からみた「グリーンインフラ」やまちづくりの視点について意見交換できました。そのなかで、グリーンインフラという言葉は浸透しつつあるが、具体的にどう社会に実装していくかは、どの分野でも模索している最中である、という印象を受けました。様々な分野の専門家が知恵と技術を寄せ合うことができれば、より実装に近付くのかもしれません。
そして、今回のセミナーをきっかけに、グリーンインフラの多分野連携を考える勉強会を開催してはどうか、という意見もあがりました。セミナー後アンケートでも参加希望の声があったため、今後そのような展開も考えていければと思います。(末次優花)
「官民連携でまちを創造していく~そのために私たちは何を変えていかなければならないのか~」
講師 株式会社コーミン 代表取締役 入江智子氏
(第53回 2023年4月14日)
第53回を迎えた適塾路地奥サロンでは、株式会社コーミンの入江智子氏をお招きし、大東市の公民連携事業、「morineki」についてお話しいただきました。
講演では、morineki住宅は、建築条件が厳しい市営住宅でありながら、住戸、店舗、芝生広場の各機能を連続的に設計することより、地域、住民、出店者間で自然にコミュニケーションが生まれるコモンズ空間を実現することができたと教えていただきました。
また、「エージェント方式」を実現する上で、事業を主体的に先導する、「ネオ3セク」の役割は大きく、官の力と民の力を理解し、引き出し、繋げる役割があります。そして、自らも当事者として地域に向き合い続けていく責任が伴います。社会ストックが抱える課題感と公営住宅が持つ社会的意義を認識した上で、まちの大家となる覚悟が「morineki」の実現を可能にしたと言えます。ステークホルダーを巻き込む強い思いとそこに住む人々の暮らしに対するコーミンの思いは、入江さんの強い覚悟と優しい人柄にあると感じました。(辻寛太)
適塾路地奥サロン実行委員会 末次優花・辻寛太
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