レターズアルパック
Letters arpak公共建築物等への木材利用を促進するための研修会を開催しました(愛知県)
愛知県では、戦後盛んに造林されたスギやヒノキの人工林の多くが利用期を迎えています。
愛知県では、戦後盛んに造林されたスギやヒノキの人工林の多くが利用期を迎えています。
脱炭素社会の実現や、地球環境・社会・経済の持続性を高める取り組みの中で、建築分野等における木材利用を進めていくことが重要になっています。
本業務では、その中でも公共建築物等への木材利用を促進するため、市町村職員を対象とした研修会を全3回開催し、木材利用に関する基礎的な知識や、各市町村が木材を利用する意義、公共発注ならではのポイント等を伝えていきます。
その第1弾として、7月20日(水)に座学研修を開催しました。講師はサスティナビリティマネジメントグループの畑中、建築プランニング・デザイングループの三浦が務めました。畑中からは気候変動を背景とした脱炭素・木材利用の動きやコストの考え方、三浦からは愛知県での実例に基づく木造・木質化建築の特徴や木材調達・公共発注における留意点等、これまでのアルパックでの取り組みや、公共建築の受注経験等を踏まえ、環境・建築の両側面からのお話をしました。
参加された方からは、脱炭素を進めていく必要性や発注の留意点を学べてよかったという一方で、業務を行う上で感じている課題や木材ならではの悩みなど、様々な意見が寄せられました。
私事ですが、純和風の木造の家で育ち、すぐ近くの裏山にはヒノキ林が広がる環境の中で過ごした経験があるからか、今でも木を使った物や空間が大好きです。建築を専門に計画づくりや設計に関わる立場になった今、環境面でも注目されている木材利用について、私自身も勉強しつつ、こうした現状や課題にも向き合っていきたいと思っています。
今後の研修会では、実際に製材工場や木材を利用した公共建築の見学や、川上~川下のそれぞれの立場で木材に関わっておられる方のお話を伺う場などを企画しています。本研修を通して、木材の生の世界を体感し、森林・木材の利用に対する理解を深めていただくとともに、県内の木材利用のネットワークを繋ぐお手伝いをしていけたらと思います。
建築プランニング・デザイングループ 新開夏織
234号(2022年7月号)の他記事
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