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230号(2021年11月号)今、こんな仕事をしています

磐田市小中一貫校の構想・計画 -新時代の新たな学校づくりに向けて-


静岡県磐田市では、子どもたちを9年間でどのように育てるかを地域とともに考えています。

 静岡県磐田市では、子どもたちを9年間でどのように育てるかを地域とともに考えています。
 小中学校共通のビジョンや目標に基づいて豊かな学びをつくり出し、社会性や道徳性を備えた心豊かな人づくりを推進するため、平成25年度から小中一貫教育を段階的に導入し、平成28年度からは、全ての中学校区(以下、「学府」)で小中一貫教育が実施されています。
 当社では、平成26年度に磐田市全体の小中一貫校整備構想策定を担当し、平成28年度からは2つの学府の小中一体校整備基本構想・基本計画策定を担当しました。平成28年度に担当した「ながふじ学府(豊田中学校区)」では、令和3年4月に磐田市初の施設一体型小中一体校として開校されました。令和2・3年度は、「向陽学府(向陽中学校区)」を担当しました。
 向陽学府小中一体校のコンセプトは、人と人とのつながりを深め、児童生徒が多様な人とかかわる中で「こころざし」や「たくましさ」を育んでいくことを目指す磐田市の方針、向陽学府に立地する多くの福祉施設、豊かな自然に恵まれた環境、向陽学府の小中一貫教育が目指す子ども像をふまえ、学校づくりのコンセプトを『日本一やさしさが育つ学校』としました。このコンセプトを実現していくための多機能型施設として、地域の方との多様な体験活動を創出する「家庭科調理室併設ランチルーム」、地域の方との連携を促進する「地域連携室」、福祉施設との交流を支援する「福祉交流支援室」の3施設に加え、災害時の炊き出しにも対応できる「共同調理場」を計画しました。
 今後、向陽学府小中一体校が地域にとって愛着のあるものになっていくとともに、地域がより活性化され、子どもたちに「たくましさ」「やさしさ」が育まれることを心より願います。
※「学府」は、磐田市における中学校区の学校群の呼称、「一体校」は、磐田市における一貫校の呼称です。

多機能型施設の活動イメージ

多機能型施設の活動イメージ

建築プランニング・デザイングループ 間瀬高歩

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