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221号(2020年5月号)今、こんな仕事をしています

「農」がまちを」「豊」にする! ~地方都市と大都市圏の2つの農業ビジョン~


兵庫県豊岡市と大阪府豊中市の10年先を目指した農業ビジョンの策定を支援しました。

 兵庫県岡市と大阪府中市の10年先を目指した農業ビジョンの策定を支援しました。
 一般に農業を取り巻く状況は非常に厳しく、その改善のために「豊岡市農業ビジョン」では、まず10年先にあってほしい社会を描き、その中で農業はどうあるべきか、その実現のために現状を変えていこうというアプローチをしました。これまで市が取り組んできた「コウノトリとの共生社会への挑戦」の経過や価値観を踏まえたうえで、豊岡市らしい〝良い〟農業のあり方を再定義し、持続可能で幸せを感じる社会の実現に貢献する農業「豊岡グッドローカル農業」と表現しました。そして、設定した12の要素の実現に向け、農業に関わるすべての人がそれぞれの考えで取り組み、ムーブメントを拡げていくことを目指します。

「豊岡グッドローカル農業」の概念図と12の要素

「豊岡グッドローカル農業」の概念図と12の要素

 また、豊中市では「豊中市都市農業振興基本計画」の策定を支援しました。都市農地の動向としては、2015年4月に「都市農業振興基本法」が制定されました。これまで「いずれ宅地化すべきもの」と位置づけられてきた都市農地は、都市に「あるべきもの」へと大きく転換されました。都市農業の継続により、新鮮で安全な農産物の供給に加えて、農業体験・交流活動の場、防災機能、やすらぎ、環境保全など、多様な機能の発揮が求められていることが特徴です。
 豊中市には約63ヘクタールの農地があり、6割近くは生産緑地です。「農地をどう保全・活用するか」をテーマに、生産者の意向のもと、市民や事業者が参画する取組をチャレンジプロジェクトとして位置づけました。

■豊中市都市農業振興基本計画チャレンジプロジェクト
 (1)「(仮称)援農隊」による農地の保全・活用
 (2)市内事業者による豊中市産農産物の利活用
 (3)高齢者社会福祉施設における農作業プログラムの推進
 (4)豊中市産農産物の購入機会の拡大
 (5)市民団体と連携した農地の保全・活用

 「農」が息づくまちが、より魅力的に、「豊」になるために、今回の計画が役立てば幸いです。
※本業務は、地域産業イノベーショングループの原田弘之・武藤健司も担当しています。

豊岡市農業ビジョンのサイトはこちら→ 豊岡市農業ビジョン

遠藤真森 地域産業イノベーショングループ

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