レターズアルパック
Letters arpak新・関西将棋会館 オープンから1年が経ちました
昨年の12月3日、日本将棋連盟創立100周年に合わせて、大阪市福島区から高槻市に移転した新・関西将棋会館がオープンしてから、1年が経ちました。アルパックは本事業のプロジェクトマネジメントを担当しました。
大阪市福島区の旧会館は、味のあるタイルが特徴的で、数多くの熱戦の舞台として使われてきました。
昨年の12月3日、日本将棋連盟創立100周年に合わせて、大阪市福島区から高槻市に移転した新・関西将棋会館がオープンしてから、1年が経ちました。アルパックは本事業のプロジェクトマネジメントを担当しました。
大阪市福島区の旧会館は、味のあるタイルが特徴的で、数多くの熱戦の舞台として使われてきました。一方で、躯体や設備の老朽化、セキュリティ面、機能面などの課題を多く抱えていました。これらを解消すべく高槻市への移転新築の基本方針が定まった頃から、アルパックがお手伝いすることになりました。
市も交えた事業全体についての議論や発注方式についての検討と並行して、旧会館の状況や課題について調査、整理し、あるべき新会館のコンセプト、機能規模などをまとめる、いわゆる基本計画を策定しました。
特に新会館のあるべき姿については、日常的に使われる職員の方々、若手棋士・女流棋士の先生方とワークショップを行い、皆さんの思いが詰まったコンセプトを練り上げました。
発注方式については、設計施工一括発注方式を採用し、公募型プロポーザルで選定することになりました。先ほどのコンセプトを踏まえた提案を募集したところ7者の提案があり、審査により大成建設株式会社の提案が採用されました。折しも工事費高騰の影響も受けたものの、ようやく完成に至りました。
新会館でまず特徴的なのは、市整備の「駒音公園」に面した1階にショップと将棋道場があることです。多くの将棋ファンや子どもたちが来訪し、将棋を楽しむ様子がまちににじみ出る一方、利用者側も気持ちの良い環境で将棋を指したり、グッズを選んだりすることができます。将棋会館移転を機に将棋熱が高まる高槻というまちへの関わりを象徴する場になっていると感じます。
エントランスホールには、建設にあたりクラウドファンディングやふるさと納税で寄付された企業・個人の方々の銘板が展示されており、多くの方々の支援で完成したことに思いが至ります。

「駒音公園」に面した1階ショップには様々なグッズが並ぶ
2階から上階には、対局室や事務室などがあります。前面の駒音公園の植栽が新会館の中庭に連なっていく提案が実現しており、対局や事務の合間に目に入る植栽で心安らぐ環境となっています。
駒音公園には将棋や新会館にゆかりのある木が植えられており、将棋盤に使われる御蔵島の黄楊や桂馬の一字にもなっている桂などを見ることができます。
将棋会館の移転に伴い、高槻市は「高槻市将棋のまち推進条例」を制定され、将棋振興に関する様々な取り組みをされています。商店街でもオープン時には歓迎イベントが実施されました。近年は棋士の方々が出前で食べられる将棋メシが話題に上ることも多く、周辺もますます盛り上がっています。関係の方々のご尽力の賜物かと思いますが、伺うたびに将棋によるまちの活性化を感じています。

オープン時に商店街の中で開催された将棋イベント
筆者は10年以上前にアマ初段を頂いていたこともあり、記念すべき事業に関わる機会を頂き大変光栄でした。何より当地が盛り上がっている現状は感慨深いです。将棋をあまりご存じない方も、1階のショップや公園、近隣のおいしい食事などいろいろ楽しめますので、ぜひ一度お立ち寄りいただき、将棋文化に触れていただければと思います。

高槻市産風倒木(2018年の台風21号によるもの:アルパック所有)を
プランターにして寄贈(有限会社田中製材所 制作)
建築プランニング・デザイングループ 三浦健史
252号(2026年1月号)の他記事
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