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252号(2026年1月号)特集「つむぐ景観、生まれる景観」

景観とは、それに気づく人がいて 成り立つもの


 板橋区赤塚地区は、荒川や海の浸食作用により削られた板橋崖線の上に位置しており、荒川に流れる小河川で削られた谷筋が入り組むスリバチ状の地形や農地、樹林地などの自然環境が特徴的な景観を形成しています。

 板橋区赤塚地区は、荒川や海の浸食作用により削られた板橋崖線の上に位置しており、荒川に流れる小河川で削られた谷筋が入り組むスリバチ状の地形や農地、樹林地などの自然環境が特徴的な景観を形成しています。

 令和5年度から6年度にかけて、区景観計画に位置付けられた景観形成重点地区の指定に向けて、地区の人たちと一緒に「景観まちづくりプラン」を作成する業務をお手伝いしました。

 本業務は、地区の特徴や景観について学び、まちづくりプラン作成を行う勉強会「フムフムあかつかPROJECT」と、誰でも気軽に参加できる景観イベント「ワクワクあかつかPROJECT」を両輪で行い、地区の人たちが楽しみながら地区の良さを発見し、景観について考えることを大切にして進めました。
 そのため、勉強会も専門家をゲストに迎えて、スリバチ地形やみどりを体感するまち歩きのほか、自分たちで考え手を動かしながら望ましい景観を作るクラフト的なワーク、勉強会での検討したことを3Dマップ化し、VRやARで新しい赤塚の姿を体感してもらう機会など、赤塚の景観に関する様々な体験を通じて、自分事として赤塚の景観を考えていく流れとなるよう意識しながらプログラムを考えました。

ワークショップの様子

ワークショップの様子


 イベントでも赤塚の巨大地形模型を作成・展示したり、赤塚の歴史・風景などに関するクイズやデジタルスタンプラリーなど参加型の内容を盛り込むことで、多くの人に赤塚の魅力を知ってもらい、景観づくりのすそ野を広げていく取組みを行いました。
 合計7回の勉強会と4回のイベントを通してとりまとめた景観まちづくりプランは、令和7年3月、勉強会から区長に対して提案され、現在、これをもとに板橋区により景観形成重点地区指定に向けた検討が進められています。

 今回のプロジェクトを通じて、地区の人たちに赤塚ならでは景観的な特徴があること、それを守り生かしていくことが赤塚の良さをより高めていくことになることを少しでも感じてもらいたいと思いながら取り組んできましたが、勉強会の参加者からは、長年住んでいるが初めて知ることが多くて赤塚のことをもっと好きになったといった声を聞けたことが何よりも大きな成果だと感じています。ちょっとだけ年齢層高めの勉強会でしたが(ごめんなさい!)、参加された方の学びへの積極性や好奇心の強さなどに改めて気づかされ、私も負けていられないと思った2年間でした。

東京事務所・山﨑 将也

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