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212号(2018年11月号)特集アート

時空を共有し生き続けるアート


私のスロベニアの記事を読んで三輪名誉会長の学友である彫刻家の藤本春記さんからご連絡を頂いたのは7月頃でした。
藤本さんはスロベニアの第2の都市マリボル(Maribor)で1983年に国際彫刻シンポジウムがあり、1ヶ月滞在し作品を制作したそうです。その後、旧ユーゴスラビアでは内戦があり、作品が現存しているかということでした。

 私のスロベニアの記事を読んで三輪名誉会長の学友である彫刻家の藤本春記さんからご連絡を頂いたのは7月頃でした。
 藤本さんはスロベニアの第2の都市マリボル(Maribor)で1983年に国際彫刻シンポジウムがあり、1ヶ月滞在し作品を制作したそうです。その後、旧ユーゴスラビアでは内戦があり、作品が現存しているかということでした。
 国際彫刻シンポジウムは、オーストリアの彫刻家カール・プラントルによって1959年ウィーン郊外のサンクト・マルガレーテンで開催された「欧州彫刻家シンポジウム」が発端となって世界に普及したものです。国際的な彫刻家たちが一定期間、創作の場や寝食を共にしながら作品を制作します。旧ユーゴスラビアでも1960~80年代にかけて開催され、日本人が初めて参加した国際彫刻シンポジウムでした。
 今回、藤本さんの作品を確認するためにマリボルに行ってみると、現在はサイクリングコースのランドマークの1つになっており、コース内にはその他にも日本人が手がけた作品が点在していました。

 

藤本さんの作品「スパイラル」

藤本さんの作品「スパイラル」

 公園やニュータウンの近隣センターなど設置されている場所は異なりますが、コンクリート等で制作された巨大なオブジェであるにも関わらず、その場に溶け込み、住んでいる人々の生活によく馴染んでいました。地域で暮らしながら制作することで、地域の特性を深く読み取ることができ、地域に長く愛され続ける作品になるのだと思いました。
 国際彫刻シンポジウムの理念としてカール・プラントルが「作品は、時間と空間を共有しなければならない。そして、その場に根をはり、生きつづけねばならない。」と述べていますが、まさにそれを体現していました。

 

日本人が手がけた作品

日本人が手がけた作品

地域再生デザイングループ/岡崎まり

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