公共空間の機能不全が叫ばれるようになって久しい。公園は遊具が消え、禁止事項が羅列された看板がひときわ目を引く。
こうした公共空間の不全に対して、建築家やコミュニティデザイナーがそのアップデートをめぐって活発な議論を交わし、多様な実践を試みている。
　一方で、自宅の一部を開放したり、カフェやレストランを地域の交流の場として開いていこうとしたりする動きが近年数多くみられるようになってきている。こうした私的な空間の公的なアップデートによって生まれる場所＝コモンズが公共空間の機能不全を一部代替しはじめている状況が確認できる。
　本講演では、これらの事例を踏まえ、現代のコモンズの可能性と課題について議論しました。

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