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けいはんな学研都市〜「科学のまちの子どもたち」プロジェクト展開中
大阪事務所/高田剛司
 
     
 
 


先生の8割が学研都市の研究機関を知らなかった・・・
  けいはんな学研都市(以下、学研都市)は、大阪・京都・奈良の3府県8市町の地域に広がるサイエンスシティです。その学研都市も、最初の構想段階から30年、「関西文化学術研究都市建設促進法」が制定されてから20年が経過し、10年を一区切りと見れば “3番目”のステージに入りました。現在では、IT、ロボット、環境、バイオなどの先端的な研究機関の立地が100を超えています。このように、都市建設が進むと、今度は本来掲げていた都市の理念や目標を達成するための都市運営が重要になってきます。学研都市は通常の行政サービスの区域ではないため、直接的あるいは積極的にかかわりを持たなければ、住民にとって縁遠いものになってしまいます。
  見出しの「先生」とは、8市町に立地する公立・私立の小・中・高校の理科担当の先生にアンケートを行い、学研都市で代表的と思われる複数の公的研究機関への認知度を調べた結果です。

まずは子どもたちを対象に
  理科の先生ですら、学研都市になじみが薄かった原因はいろいろ考えられますが、何よりも学研都市の様々な「情報」がきちんと伝わっていなかったことが挙げられます。研究機関等は、これまでに一般向けの施設公開日を設けたり、サイエンス教室を開いたりするなどのアウトリーチ活動を行ってきましたが、それぞれの活動には、限界もあり十分に知られているとはいえません。
  一方で、子どもたちに焦点を当ててみると、決して「理科離れ」といわれているものが本来の姿ではなく、「実験」や「本物の体験」を通して、科学に「驚き」や「楽しさ」を抱いている点は、今も昔も変わりません。

 
 
情報発信ツールの作成と出会いの場づくり
  昨年度、内閣府の都市再生モデル調査の一環として、学研都市の中核機関である(財)関西文化学術研究都市推進機構が中心となって、「科学のまちの子どもたち」プロジェクトに取り組みました。
  WG(ワーキンググループ)活動やフォーラムの開催により、学校の先生と研究者等との出会いの場が設けられたほか、各種の情報発信ツールを作成して、学研都市は「科学のまち」であり、「子どもたちの好奇心が育つまち」であるというメッセージを発信しました。
  具体的な情報発信ツールとしては、京都精華大学マンガ学部の先生に協力をお願いして、研究機関の紹介を兼ねた地球環境に関する「科学絵本」が作成されました。
  ホームページでは「学びのデータベース」を立ち上げ、対象者や地域等の検索機能をつけて研究機関のアウトリーチ活動を公開しています。
  また、「けいはんな地域SNS」の中からは、プロジェクトのキャラクターが誕生し、缶バッチを作って子どもたちに配布しています。
     
 
科学のまちの博士たちポスター
(ロボット編)
 
   
 
   
  科学のまちの「研究者」に出会える喜びを
  これまで学研都市を紹介するポスターといえば研究機関の「建物」の写真が並んでいるものばかりでした。
  そこで、今回、「科学のまちの“博士”たち」というポスターを作成し、各学校に配布しました。建物の中で働いている「研究者」の方たちを子どもたちに紹介することで、少しでも身近に感じてもらえればと思っています。

少しずつネットワークが広がってきた
  今年度に入り、「子どもたちに研究機関の取材をさせたいので紹介してほしい」といった要望が推進機構に寄せられたり、「私たちのまちの学校で、研究者による実験教室を開きたい」と、研究機関と学校が直接やり取りする取組が始まっています。
  いずれも、昨年度のWGやフォーラムの参加者の間から生まれてきたものです。
  こういったネットワークを広げることによって、各地で具体的な交流・連携の取組が次々と生まれ、本当の意味での「科学のまち」が学研都市に形成されていくことになるでしょう。やがて、学研都市で育った子どもたちがノーベル賞を受賞する日がくるかもしれません。
 
   
 
       
 

けいはんな科学絵本 ((財)地球環境産業技術研究機構の取組紹介)

 

学びのデータベース
http://www.kri-p.jp/science/index.php

 
       
 
   
 
 
 
  VOL.149
地域・都市再生戦略とアート〜その1/尾関利勝
利用されるコミュニティバスをめざして〜アセスメント指針を作成しました/森脇宏
京都の都心、その平日昼間の暮らしに“限界”が…/廣部出
けいはんな学研都市〜「科学のまちの子どもたち」プロジェクト展開中/高田剛司
地域資源を活用した多賀ブランドの創造〜事例紹介 多賀町編〜/大久保悠子
新人紹介/江藤慎介・武藤健司
堤防がすっきりしました/三輪泰司
現場を通してJR福知山線列車事故を考える/坂井信行
「節句の弁当箱 遊山箱」/岡本壮平
まちが動くとき〜南海本線羽衣駅での社会実験による「活動」と「行動」の「場」づくり〜/中塚一
 
 
   
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