レターズアルパック209号

食品ロス対策をとことん考える

執筆者;サスティナビリティマネジメントグループ/長沢弘樹

 まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」対策の取組が広がりつつあります。
 農水省の調査結果によると、全国の食品ロス量は平成27年度で約646万トンと推計され、国民1人当たりに換算すると、毎日茶碗約一杯分の食べ物が捨てられているといいます。
 当社はごみをとことん調査することで知られていますが、その結果を見ても、家庭の可燃ごみで最も多いのが食品廃棄物で、そのうち約2割が「手つかず食品※」です。地域差も大きいですが、以前に比べ、加工食品やパッケージ入り食品の割合が高まっています。
 これはもったいないということで、これまでも分別排出によるリサイクル等の取組が多数行われてきました。しかし、分別等の手間が大きいため、長年の努力にもかかわらず、特に川下側の小売・外食や家庭にはなかなか普及していません。
 このように、長らく停滞していた食品ロス対策ですが、近年、これまでと違う新たな取組が増えています。以前は、小売や食品製造業者の食品廃棄物を、リサイクル事業者がたい肥や飼料に加工するといった分業型のリサイクルが中心でしたが、近年は表に示すように、事業者間の連携、あるいは市民・NPO・行政等との連携により、また3Rの原則にも従い、「リデュース(減量)」に取り組む事例が増えています。特に未利用食品を福祉施設・団体で活用する「フードバンク」のような、「環境問題の解決が社会的・経済的な課題解決にもなる」という国連サミットで採択されたSDGsの精神を反映したこれまでにない取組が増えてきているのが特徴です。
 当社は、従前から自治体等の委託で食品ロスを対象とした各種調査研究や啓発事業等のほか、事業者と連携した量り売り実証など、様々な形で食品廃棄物対策に取り組んできました。今後もこれまでの調査研究等の蓄積を活かし、更に幅広い事業にとことん取り組む所存です。
※「手つかず食品」と「食品ロス」は基本的に同じですが、調理時に過剰に切除された部分の扱いなど、一部異なります。


※食品ロス対策の先進的取組例

※家庭系可燃ごみ中の手つかず食品(長岡京市での調査結果)

レターズアルパック209号・目次

2018年5月発行

特集「とことん」

今、こんな仕事をしています(業務紹介)

新人紹介

きんきょう&イベントのお知らせ

まちかど