レターズアルパック205号

「えきまちテラス長浜」がグランドオープンしました  

執筆者;中塚一、馬場正哲、松尾高志、西村創、原田捻、三浦健史

 地方都市の駅前が寂しくなり、活性化しなければならないと言われて数十年が経ちます。中心市街地活性化法、立地適正化計画、エリアマネジメント等様々なツールを、どの様に活用するのかが今問われています。
 平成21年6月中心市街地活性化基本計画の認可、平成25年3月まちづくり準備組合設立、平成26年6月都市計画決定、平成27年3月組合認可、平成27年9月権利変換計画の認可、平成27年10月工事着工と、アルパックが都市計画決定から約3年半に渡り支援させていただいた長浜駅東地区市街地再開発事業が完成し、駅前の賑わいの拠点となる「えきまちテラス長浜」が平成29年7月末にグランドオープンしました。 【集まる】【繋がる】【伝える】【育てる】という地域住民の4つの想いから生まれた「えきまちテラス長浜」。伊吹山を望む展望デッキやイベント広場等の豊かなオープンスペース、減築による再開発、えきまちマルシェとライフスタイルショップ、駅周辺の複数街区と連携したエリアマネジメントなど、地域の新しい挑戦は始まったばかりです。(中塚)


長浜駅から施設全体を望む

「全員同意」「土地はそのまま」「身の丈の規模」「山蔵の曳家」

 事業の特徴は、(1)全員同意型の権利変換方式を採用し、(2)区分所有者が土地を共有ではなく、分有したこと、(3)地域のポテンシャルから、低容積の身の丈規模の施設整備を行ったこと、(4)長浜曳山祭の曳山を収蔵する山蔵があったことから、敷地を2分割し、十分な緑地スペースを設けた片方の敷地に、この山蔵を曳家して整備したこと、等があげられます。特に全員同意型の事業は通常の事業より、事務手続も合意形成も手間がかかるものでした。(松尾)

「まちに開く」「駅とまちをつなぐ」空間設計

 この建物は駅前の商業施設と言うだけでなく、長浜駅とまちなかをつなぐ公共的な歩廊としての役割を担っています。現在工事中のペデストリアンデッキが完成すると駅と建物が空中でつながり、建物内や屋外空間を通り抜けて黒壁エリアへ人々を導く計画です。
 特に、ペデストリアンデッキとデッキ階に設けたイベント広場やまちなか方向に面した緑地等の屋外空間が一体となることで、駅前の「まちなか広場」としてどのように賑わい空間を創出するかが設計の大きなテーマでした。(原田)


イベント広場~グリーンテラス~米川緑地

豊かな「新たな公的空間」をどう活かしていくのか

 共有部に整備されたイベント広場、緑地、アトリウムは、民間の建物内にありながら、新たな公的空間として、駅前の賑わいづくり、暮らしの質の向上に寄与することが期待されます。
 再開発事業が完成し、今後は、エリアマネジメントとして駅前の他街区とも連携し、これまでの駅前に不足していた「長浜での豊かな暮らし」の一助を提供するとともに、それらを継続して実施するために、色々な人、団体との連携のしくみの構築を進めています。(西村)
 ※本業務は、中塚一(取締役副社長兼大阪事務所長)、馬場正哲(主席研究監)、松尾高志・西村創(地域再生デザイングループ)、原田捻・三浦健史(建築プランニングデザイングループ)が担当しています。


イベント広場での「夏のえきまえビアナイト」

レターズアルパック205号・目次

2017年9月発行

特集「秋の夜」

今、こんな仕事をしています(業務紹介)

地域に寄り添って地方創生を考える

きんきょう&イベントのお知らせ

まちかど