アルパックニュースレター180号

旧水井家住宅を活用してお茶会を開催しました

執筆者;地域再生デザイングループ/岡崎まり

地域の歴史を伝える旧水井家住宅

 旧水井家住宅は、姫路市南西部に位置する網干地区の旧街道に面して建つ大正時代の建物で、平成22年から姫路市が寄付を受け維持管理をしています。戦前まで材木問屋を営んでいたこともあり屋敷構えは豪壮で、平成23年には姫路市都市景観重要建築物等に指定されています。


旧水井家住宅 北側外観

旧水井家住宅を活用して社会実験を行いました

 旧水井家住宅は、この地域の歴史等を伝える地域資源といえますが、市に寄付されてから、一度しか一般公開が行われていませんでした。そこで、旧水井家住宅に対して地元住民等の愛着や関心を高め、今後、どのような使い方ができるかを考えてもらうきっかけをつくるために社会実験を行うことにしました。
 社会実験は平成25年3月2~3日の2日間にわたって、明石工業高等専門学校の建築学科や茶道部に所属する学生の協力のもと、一般公開やお茶会、絵画展を開催しました。
 開催日は雪が舞い散る寒い日となりましたが、2日間の来場者数は170人に上りました。以前から網干地区で行われている「姫路市まちなかあるき 網干」のイベントに合せて開催したことで広く社会実験の周知ができ、来場者の6割が網干地区外からの方となっていました。
 絵画展は画家の吉岡充氏が描いた網干のまちなみの絵を展示しました。地区外から来られた方は絵画を見ながら、この後に行きたい場所を見つけたり、地元の人は普段見ている場所が絵に描かれていることで新たな発見をしているようでした。また、地元の人が絵に描かれている場所を遠くから来た人に教えてあげるなどの交流が自然と生まれていきました。

表庭が見える客間でお茶会を開催しました

 お茶会は表庭に面する15帖の客間を活用して実施しました。さっと見て回るだけでなく、少し留まってゆっくり庭を眺めてもらうことで、旧水井家住宅の良さをより知っていただきたいという思いからこのお茶会を実施したところ、その居心地の良さから、リピーターとして2日間とも来てくれる人が何人も現れるほどでした。
 また、お茶や和菓子を召し上がっていただきながら、姫路市職員による旧水井家住宅についての説明を聞いていただいたり、今後の活用方法についての意見交換を行いました。
 当日はアンケート調査も行ったのですが、参加者からはまち歩き等のイベントに合せた定期的な一般公開やギャラリー、お茶会や生け花等を行う文化交流施設としての活用方法があげられました。


お茶会の様子

絵画展の様子

地区の魅力を伝える拠点へ

 今回の一般公開やお茶会を通して、旧水井家住宅の魅力が伝わり愛着や関心を持ってくれた人が増えたのではないかと思います。今後、姫路市では旧水井家住宅の活用方法について地元住民と検討していくことになると思いますが、少しずつ旧水井家住宅のファンを増やしていきながら、網干地区の魅力を伝える拠点になっていってほしいと思います。


室内には古い家具も残っており人目を引きます

網干では一番古い和菓子屋「浪花堂」の上生菓子を茶菓子としてふるまいました